今日も脳天気

役に立たない♪ 意見しない♪ 仲良きことは美しき哉♪

死亡通知

 
 先週我が家に届いた一通の封書。差出人はとある弁護士事務所。


oshirase



 何何? Akira Kato の遺産管財人様宛? Akira Kato さんが2007年4月21日に肺がんでお亡くなりになった、と。


 ・・・。


 死亡フラグどころか、2年前に死んでるし(;_;)


 日本にはなぁ、トンデモ科学言霊というものがあって、水にありがとうと声を掛けながら冷やすだけでより美しい結晶ができるんだぞ。魔法瓶に「ありがとう」シールを貼るだけで、ニュートリノ励起原子ラジカル経由の核反応が起きるんだぞ。だから、そういうのはやめて。




 そういえば、昔こんな電話がかかってきたことがあるのを思い出した。


“Can I speak with Mr. Akira Kato?”


 どうやらただの宣伝ではなく、retirement plan か何かの真剣な話のようだ。・・・でも、どうも話が噛み合わない。


“You are Akira Kato and are living in Palo Alto, right?”


 はい。その通りです。しかし、いつまでたっても身に覚えのない話ばかり。


“This must be you! Your name is Akira J. Kato


 ・・・ちょっと待て。なんだ、その「 J 」は?


“And your wife is Mary, right?


 ・・・国際結婚した覚えはありませんが(-_-;



 ありふれた名前であることは自覚していたが、まさかアメリカに来てまで同姓同名に悩まされるとは。





 そうか。あの Akira J. Kato さんが亡くなられたんだ。御愁傷様でした m(_ _)m



 やっぱり、なんかヤダ(-_-)
 
  1. 2009/07/01(水) 04:53:53|
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時には研究者のように

 
 今週の Journal Club、論文抄読会の当番は私だった。


 Journal Club で読む論文を選ぶのはなかなか骨が折れる。我々の研究にとって超重要かつエキサイティングな論文がちょうど出版されてたりすると一番楽なのだが、毎回そういう訳にもいかない。


 学術的にインパクトのある論文がないときはどうするか。そういう場合、私は別の意味でインパクトのある論文、つまり突っ込みどころ満載の怪しさ全開論文を選ぶことにしている。手抜きではない。実際問題、重要論文なら淡々と結果を紹介すれば良いが、そうでない場合、笑いを取るためには過去の関連論文も含めてじっくり読み込まなければならないし、必要以上に場を盛り上げるためにも PowerPoint のカスタムアニメーション機能をフル活用しなければならない。私はそういうことには労力を惜しまないので、決して手抜きではないことがお分かりいただけると思う。


 で、今回読んだのが、まさにそういう奴。


 まず、相当量の実験をこなしているにもかかわらず、著者が一人。レビューではない。れっきとした Research Article である。通常こういう場合、ラボ内で孤立しているシニアポスドクだとか、ボスがデータを信用してないシニアポスドクだとか、なんらかの問題があるケースをいくつか聞いたことがあるのだが、


ボス:この人、教授よ。確か60歳くらい。
 

 還暦過ぎても自分で手を動かして実験している研究者は個人的には嫌いではないが、そこそこの雑誌に論文1本出せるくらいの実験をたった一人でやられた日には、ラボメンバーからしてみれば、

「遊んでる暇があったら研究費取って来い、じじい」
「実験は私たちがやりますので、グラント申請とか論文チェックとかしていただけないでしょうか、先生」

と煙たがられていても不思議ではない。



 それから、実験の成功率が低い。平均値と共に、個々のデータを全てプロットしていて、半分成功・半分失敗、平均したら効果なし。同じ手法を使っている別の論文では、当然ながら平均しても一定の効果は出ている。

 まあ、実はこの人が正直で、他のグループが失敗例を故意に無視している可能性もなきにしもあらずだが、先に指摘した点を考慮すると、

「おじいちゃん、大丈夫?」

と聞きたくなってしまう。



 更に、予想と異なるネガティブデータが多い。予期しない結果が得られるのは研究の醍醐味ともいえるが、ここまでことごとく予想が外れていると、単に予想のし方に問題があるんじゃないか、と(-_-)



 結論も怪しい。二つの仮説AとBを立て、Aに対するポジティブデータが取れなかったのできっとBだろう、と言うのだが、正直仮説は他にも立てられる。


 例えて言えば、(あくまで想像の世界だが)自民党総裁選に立候補した東国原前宮崎県知事が夜中に公園で酔っ払って裸踊りしたため失脚、もう一人立候補していた舛添前厚生労働大臣が「総裁に最もふさわしい」と勘違いされるようなものである。




 一番の問題は、ここまで私がツッコミ倒した後、引き続いてポスドクGが担当した Progress Report がネガティブデータのオンパレードだったことか


G:いいのいいの。いざとなったら Journal of Negative Results in BioMedicine に出すから。


ボス:そのときは一人で書いてね。


 なるほど。こうやって single author の論文が出来上がるのか。
 
  1. 2009/06/27(土) 09:54:35|
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増殖する何か

 
*初めに断っておきますが、2週間ほど前のエントリ「Gの衝撃」「検証・Gの衝撃」に関連する本日のエントリは、決して楽しいものではありません。特に心臓が弱い自覚のある方は、大変申し訳ありませんが、また次回のお越しをお待ちいたしております。たとえホラー好きな方でも、画像をクリックする際にはいったん再考をお勧めします。












 心の準備はよろしいでしょうか。












 ここから先は、自己責任でお願い申し上げます。

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 数日前から、ラボの電子レンジの右上のデジタル表示板が見づらい。

microwave1



 電気系統の不具合かと思ったが、とりあえず使用に支障はないので、いつもどおりおにぎりをチンした。で、ふと表示板に目をやると、

microwave2



 なんか、動いてますけど・・・



microwave3



 きゃーきゃーきゃーきゃーきゃー




*当然、電子レンジ廃棄処分及び大掃除決行

*っていうか、Gじゃないぞ、これ。じゃあ、一体・・・
 
  1. 2009/06/24(水) 04:38:11|
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父の日

 
 相変わらずマイペース泣き虫発想が意味不明な9歳の長女。父の日を前に、先週で修了した現地校の授業で書いたらしい手紙が、テーブルの私の席に置いてあった。


           Just Between Us

Dad there is so much to thank you for…
  For planning trips, planting flowers, reading me poems, puppets and piñata parties.
  For taking me to tournaments, Tokyo, taking me to school, temperas and theatres.
  For laughing together, Las Vegas, Lake Tahoe, Legoland and lobsters.

Thank you for making origami cranes, mochi with red beans, mountain climbing, macaroni and Monterey Bay Aquarium.
  For helping me make creampuffs, healthy food, holidays, hitting watermelons, and hiking.
  For jellybean factories, learning how to juggle, jumping beans, jigsaw puzzles and joking around.
  For sailing, ski trips, swimming, surprise parties for mom, and sewing kimonos for me.

   For breakfast, biking, blowing balloons, barbeque and eating bananas.
   For watching orcas, watching woodpeckers fly, walkie-talkie, whale watching and wading in the water.
   For giving presents, going to libraries, going to Italian Restaurants, growing and going to the beach.

   For flying kites, fishing, jumping over fire, firecrackers and frozen berries.
   For reading books, racing resting, running and roasting duck.
   For experimenting, eating sushi, elevators, enormous elephants and cracking eggs,

   For dolphins, doing math sheets, Disneyland trips, dancing and dragonflies.
   For apple picking, attending me to shows, avocado, allergy medicine and acting like monkeys.
   For oysters, old books, ordering octopus, oatmeal and onions.

And for all the moments and memories that you choose to share with me. These are what I am thankful for.

                               Sincerely,
                                  J



 誤字・脱字、よくわからないものまでいろいろ混ざっているが(^_^)、とりあえず1部コピーしてラボのデスクに、もう一部縮小コピーして財布の中に。オリジナルはパウチしといた。

 で、こんなもん書いてる暇があったら、アメリカ50州の州都くらい全部覚えておくように言っておいた。





 天気も良さそうだし、週末はどこかに遊びに連れて行くとするか。我が家の愛しき Daddy’s girl。
 
  1. 2009/06/20(土) 09:31:13|
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ランクイン

 
 日本の未来を担う子供たちが憧れている職業は何か。平成22年度「大きくなったらなりたいもの」調査の結果、「ポスドク」が圏外から一気に第1位に輝いたことが判明した。


 この調査は生命保険会社が毎年小学生を対象に実施しているもの。昨年まで選択肢にあった「学者・博士」が実際の職業名ではないとのクレームを受け、代わりに「ポスドク」を選択肢に入れたところ、男子では野球選手、サッカー選手を上回り、女子でも常連の食べ物屋さんを僅差でかわし、男女とも「ポスドク」が一番人気だった。

 ここ1年間で「ポスドク」という職業の認知度が急激に上昇したことが一因と見られる。


解説:

 今回「ポスドク」が人気職業 No. 1 に選ばれた背景には、昨年秋の衆議院選挙における日本ポスドク党の大躍進がある。


 約16000人のポスドク及びその家族を含めた党員約50000人で旗揚げした日本ポスドク党だったが、公約に「大学院非重点化」を掲げたことが産業界の共感を呼び、経団連の支持を取り付けたことにより、党勢を拡大。更に公約が実現した場合に予想される数年後の博士激減を好感した企業が、今年度からの求人を大幅に増加させることを示唆したため、大学及び大学院生のうち投票権を持つおよそ220万人を味方につけた。

 ポスドクを長く続けるメリットは皆無のため、日本ポスドク党は当初から、党存続を一期限り、つまり4年後の衆院選には不出馬を明言していた。「期間限定」という言葉に弱い日本人の国民性を巧みに突いたこの戦略が功を奏し、また、

「比例ならまあいいか」「こんな党に投票するのは俺くらいなものだろう」「面白そうだ」

という、スポーツ平和党躍進の元凶とも言われた発想が浮動票を掘り起こすことになり、無党派層の約8割を取り込んだ。その結果、獲得票数は3000万票を超え、比例区で83議席を獲得。比例第一党に躍り出た。


 泡沫政党と思われた日本ポスドク党の予想外の躍進により、国会運営が滞ることが懸念されたが、次期衆院選で草刈場となる3000万票の取り込みを期待する与党が、日本ポスドク党の立案した

・ポスドク非経験者の教授選出馬資格剥奪
・直近3年間でインパクトファクター1以下の論文(学内紀要など)しか出していない教授の降格

などを軸とした新法案を受け入れたため、大きな混乱は生じなかった。


 また「首相が決める」2700億円の研究予算が、日本ポスドク党の公約である大学院非重点化に全て注がれることとなり、さらに下の世代からの突き上げを緩和するために党が提案した「大学院定員9割削減」が、これ以上の博士増加を懸念する経済産業界の思惑と一致し、即実施されることが決まった。これらの政策が現役ポスドクの受け入れ先増加につながったことで、持参金制度ではなんの解決も見られなかったいわゆるポスドク問題は解消された。


 党自体の存続が一期限りということについては無責任との声も上がったが、長く居座られることを危惧した与野党が深く追求しなかった。上に述べたような全体の求人増加などによる景気回復に一役買ったことから、日本ポスドク党の存続を期待する声も一部にあるが、党は4年後の解散は公約としており、この小泉元首相や鳩山前総務大臣に通じる潔さと、これ以上数は増えないというレア感も、子供たちの間で人気職業 No.1 となった理由の一つと考えられる。



 なお、国連によると、来年2011年は「世界ポスドク年」とし、各地で様々なイベントが開催される。
 
  1. 2009/06/17(水) 04:43:34|
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秀喜感激

 
 私が渡米した2002年秋。日本からもう一人の男がアメリカの地にやってきた。その名は、松井秀喜。


 お互い、分野は違えど、日本人の底力をアメリカに知らしめるためにやってきたその心意気は、相通じるものがある。また、

・0学占いでは共に火星
チームメイトが優秀
ここ数年、結果が出ない

など、共通点も多い。


 そして今日。2年連続のバースデーアーチは逆転3ラン。チームはありえないようなサヨナラ勝ち。私のここ数回のエントリを知ってか知らずか、こうしてタイトルで脚韻を踏ませてくれるあたり、赤い糸で結ばれているような浅からぬ因縁を感じるのは私だけだろうか。





 一般には知られていないことだが、実は野球選手とポスドクには大きな共通点がある。松井も私も、社会人になってからずっと給料は年俸制。日本のサラリーマンと異なり、年2回のボーナスなど、一度ももらったことはない。

 初年度と比較した現在の年俸が、松井は 180 倍、私は 1.1 倍といった些細な違いはあるにせよ、これはもう野球選手とポスドクを同種の職業とみなしてもおかしくない。



 「余剰」だの「刈り残しの敗残者集団」だの、近年なにかとポスドクの存在意義を否定するような意見が声高に叫ばれるが、私の給料が毎年交渉により額が決まる年俸制だと知ったとき、祖父と父、そして妹と3代続けて公務員の我が家の反応が、

「野球選手みたいで、かっこいい」

だったことを鑑みると、「将来なりたい職業」の選択肢にポスドクがあっても、なんら不思議はない。アンケートに答える子供に、

「ポスドクって何?」

と聞かれたら、

「松井やイチローみたいなもんだよ」

と答えてあげればいい。



 まいったか。



註:もちろん私と松井選手とは何の面識もない。
 
  1. 2009/06/13(土) 17:40:50|
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検証・Gの衝撃

 
 検証が中途半端に終わったため、内心忸怩たるものがあった前回のエントリ。このままでは研究者の風上にも置けないとの謗りを免れない。本業が忙しく、本来このようなことに時間を費やしている時間などこれっぽっちもないのではあるが、ほっといても誰もやってくれそうにないので、ここはきっちり検証しておこうと思う。


 何人かの方から指摘を受けた可能性4は、つまり「電子レンジ内に電磁波の死角がどの程度存在するのか」という設問に置き換えることが出来る。3次元はとてもやる気がしないので、とりあえずGが余裕をかましていた電子レンジの左側の内壁について検証したい。


 どうするか。


 電磁波で変性すると色の変わるシートを内壁に貼れば簡単である。生憎そんな便利なものは持っていないが、ないなら作れば良い。まず、熱で色の変わるオートクレーブテープを試してみたが、電子レンジの原理は、外から熱を与えるのではなく、含有する水分子が電磁波で振動し蒸発することにより熱せられるため、水分を含まないオートクレーブテープは使えないことが判明。


 次に思い浮かんだのが、熱により変色するイクラとか明太子を紙に貼るという案。しかし、そんなものをこの辺で手に入れるのは簡単ではない。仮に手に入ったとしても、こんなことのために大枚をはたけば、知的好奇心を満たす代わりに家庭崩壊を招く危険性があるため、却下。



 とはいえ、だからといって、こんなものや

dango array


ましてこんなものを作る気にはならない。

goki array



 要は、水分を含み熱変性で色の変わるものであればなんでもいい。となれば、やはり卵か。しかし、卵白のシートなんてどうやれば作れるか。


 で、考えたのがこれ。

before


 テープに米粒を貼り付け、その上から卵白を塗ってみた。米粒だけをチンしてもほとんど変色しないことは確認済み。


 この辺で、一体私は何をやっているんだろうという疑念が一瞬頭をかすめたが、ここで止めたら何か大事なものを失くしそうな気がしたので、続行。


 電子レンジ内部はこんな感じ。

inside


 この内壁に卵白つき米シートを貼り付け、スタート。

inside w rice


 1分経過。波長の長いマイクロ波が飛び交い、モザイク状に死角が出来ると予想したのだが、結果はこれ。

after


 おわかりだろうか。中央の一部分のみ卵白が変性し、米粒が加熱されているが(大きな空白箇所は煎餅状になった米のクラスターが剥げ落ちた)、両脇はなんと無傷であった(取り付け・取り外しの際にこぼれてしまった箇所は御容赦願いたい)。つまり、少なくとも左側内壁においては、中央部にしか電磁波は当たっていなかったのである。



結論:Gをチンするときは、ターンテーブルの上に置きましょう <誰がするか(-_-)


 今後、電子レンジ内部におけるより詳しい電磁波の局在及び可能性5、6について検証してくれる方を求む。私はもういい。
 
  1. 2009/06/10(水) 14:03:05|
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Gの衝撃

 
 相変わらず暴走を続けるポスドクGのネタは尽きないのだが、今回のGは彼女ではない。



 昨日のランチタイムのこと。


 いつものように妻の御手製冷凍おにぎりをチンしようと、ラボの電子レンジの扉を開けた。


 閉めた


 中に、体長7mmほどの、小さいゴキブリ発見(;_;)




 大体、ゴキブリには良い思い出がない。<普通、ない

 結婚後間もない頃、妻と二人で京都・四条木屋町近くの居酒屋に入った。ほぼ満席の店内の少し離れたカウンター席で、なにやら注文したカップル。

 カウンターの中の兄ちゃんからカウンター席の女の子に、木の皿に載った小さな鉄板の料理が手渡された、その瞬間。

 悲鳴と共に皿が取り落とされ、料理は女の子の服にぶちまけられた。


 無理もない。兄ちゃんの手から木の皿、そしてその女の子の手に伝い走りする大きなゴキを目撃した我々は、速攻で退散。(店の名前を知りたい方にはこっそりとお教えいたします)





 それはさておき。

 電子レンジの中のゴキ(以下、G)、小さかったのでそれほどの嫌悪感はなかったが、逃げられると面倒なので、とりあえずチンしてみることにした


 1分もあれば十分だろう。スイッチオン。


 ところが。


 扉の外から様子を伺っていると、スタートしたにもかかわらず、Gはレンジ内部の壁を悠然と動き回っている!


 1分経過。優雅に触覚をゆらめかせるG。悔しいのでもう1分追加


 ・・・。


 無傷。少なくとも見た目に変化はない。



 電子レンジの電磁波って、生命には影響を与えないのか?? しかし、こう見えても研究者の端くれ。ここで安易に結論を出す訳にはいかない。



可能性1:電子レンジが壊れていた

検証:何はともあれ、初期の目的を達成するために、ペーパータオルでGを処分。おにぎりを入れて、スイッチオン。1分45秒で、熱々おにぎりの出来上がり


 ちなみに、「Gがいたからこのレンジ使えなーい」などという繊細さはとうの昔に失って久しい。



可能性2:Gだと思い込んでいたが、実は電磁波耐性の地球外生物だった

検証:さしあたり、染色体 DNA だけでも抽出しておこうと、さっき潰したGをエッペンドルフチューブに入れ、ProK(たんぱく質分解酵素)と SDS(界面活性剤)入りの lysis buffer をぶち込み、55℃で一晩放置。


 今朝見てみると、あれ? 溶解していない。ネズミの尻尾ならこれで溶解するはずなのに。


 まあいいや。本気で検証するような可能性でもないし



可能性3:昆虫は電磁波耐性である

検証:他の昆虫を試してみようと外に出たが、意外に見つからない。アリくらいが適切だと思ったのだが、結局見つからず、たまたま花壇にいたダンゴムシを捕獲。

 昆虫ではないが、クチクラで覆われた節足動物には変わりないので、まあよかろう。


 スイッチオン。


 瞬殺。   スマン m(_ _)m



 そこにボス登場。

ボス:Are you using the microwave?


 見ると、手には朝食らしきレトルト食品。・・・えーと、あの、ちょっと待ってもらえますか?


ボス:Take your time.


 まずい。いくら知的好奇心を満たすためとはいえ、「ダンゴムシをチンしてました」とはさすがに言えない。仕方ない。他の可能性の検証は、また今度にする。



−今後の検討課題−

可能性4:サイズが小さかったので、飛び交う電磁波の死角に入ることが出来た

検証:大きめのGで試す。<かなりイヤだ


可能性5:一見影響がないように見えて、実は新たな変異生物が誕生していた

検証:育ててみる。<すごくイヤだ


可能性6:1匹いたということは、100匹はいるはず

検証:考えたくない
 
  1. 2009/06/06(土) 04:36:52|
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Jの活劇

 
 イベント盛り沢山だった週末。主役は長女J。


 金曜日は、現地校のフィールドトリップで州都サクラメントへ。日帰りのため、学校出発は朝6時、到着は夕方5時半。9歳にして夜型人間の長女には、過酷な日程といえる。

 作文の宿題を出された彼女、州都ならではの州議会議事堂 Capitol や鉄道博物館などを見学したはずだが、「何が一番記憶に残っている?」と聞いたところ、

J:ギフトショップ


 ・・・また親が呼び出しを食らいかねない発言は慎んでいただきたい。




 土曜日は日本語補習校の運動会。生徒数が400人を超えるため、それなりの大イベントである。勉強<<<運動の長女にとっては、1年で一番楽しみな行事といっても過言ではない。4年連続学年代表になった紅白対抗リレーでは、3位からトップに立つ見事な走りで、4年間無敗の徒競走と合わせて、自軍の優勝に貢献。


 禁じられているインコース抜きを堂々とやってのけたのは、少々いただけないが(^_^;




 そして日曜日は、なんとトライアスロンに出場。現地校の体育の先生に勧められてその気になった長女。何人かのクラスメートと共に出場登録し、当日はしっかり完走。子供用に距離は短いとはいえ、Swim−Bike−Run すべてこなしたことに感服。

*ちなみに、老婆心ながら Bike はオートバイではなく自転車である。Swim−オートバイ−Run などというスポーツはない


 走り終わってへとへとかと思いきや、更にしばらくグラウンドで走り回っていた彼女。ランチの後は IKEA の Kid’s Room で1時間ほど次女と遊び、夕方6時からは友人宅で BBQ。子供たち同士で何して遊んでいるのかと思えば、Wii Sports(^_^; ずっと泳いでいないと死んでしまう、マグロのような子である




 それにしても、子供の体は凄い。いくらマグロのような娘とはいえ、トライアスロンは初参加。しかも運動会の翌日だった訳で、しばらくは筋肉痛に悩まされることだろうとの心配は、杞憂に終わった。月曜日もピンピンしていたどころか、ちゃんとテコンドーの練習にも行ったらしい。


 こっちは土曜日に保護者競技の綱引きに参加しただけで、3日経った今でも全身がたがただというのに。


J:あーあ、毎日運動会だったらいいのに。


 こっちの体が持ちません(-_-) 綱引きもそうだが、半日外で応援すること自体、老体には尋常ならざる負担がかかるのである。周りを見ても、同年代のお父さんたちとの会話は、

「そろそろお宅のお子さんの出番じゃないですか?」

「あぁ、でもここからはちょうど反対側なので、まあこっちまで来るのを待つとしましょう。暑いし

「そうですね。まあこれが初めての運動会という訳でもありませんしね。移動が大変だし


 まるでお達者クラブである。



 なにせ、開会式のときに子供たちと一緒にラジオ体操していたときに掛けられた声が、

「怪我しないように気をつけてくださいね」


 笑えない。
 
  1. 2009/06/03(水) 04:28:50|
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Gの悲劇

 
 個人攻撃のつもりはさらさらないのである。いや、ほんとに。



ポスドクG:誰か、あたしに恨みでもあるのかしら。

 心当たりがあり過ぎて、一人に絞れませんけど。なんで?


G:あたしのコンピューター、ネットにつなごうとする度にポルノ画像がバンバン出てくるんだけど。

 ・・・50台の中間管理職のおっさんじゃあるまいし、それがどういう意味かわからんとは言わせんぞ(-_-#




 過去悪行三昧含めて、ここまでいろいろやってくれると、正直私としてはネタに困らないのである意味ありがたいのだが、ボスとしてはそういう訳にもいかないらしい。


 昨日のこと。内線電話を取ると、

G:回転台が動かないのよ〜(;_;) 


 今日は回転台ですか。


G:言っとくけど、いつも言われてるとおり、ちゃんと全部再起動してみたわよ! でも全然動いてくれないの! 時間あったら来てくれない?


 はいはい。すると、たまたま近くで聞いていたボスが、

ボス:・・・またG


 そうですけど、なんでわかったんですか?


ボス:あなたの『今日は』回転台?の口調で、すぐわかったわ。



 Gの言うことを基本的に信用していない私、地下の実験室に着いた途端、再起動し直すべく、装置の電源を順番にオフにしていく。・・・と。


 おい。メインのスイッチが入っていないのは、どういうこったい(-_-##


G:えーー?? うそーー?? ちょっと待って。ほんとにそれが原因だったかどうか確かめるから。 ・・・あ、動いた


 一瞬殺意が芽生えた。



 オフィスに戻ると、

ボス:解決した?


 ええ、それはもう驚くほど簡単に


 事の顛末を聞いたボス、無言で自分のオフィスに戻って行った。



 数分後、ボスから全員に e-mail が。


“Hi guys,

I know you guys are all nice each other. But don’t be TOO nice. Don’t go downstairs when G asks you a favor. Don’t waste time.

G, you are a postdoc, not a baby.”


 うわっ、きつ。ちょっとかわいそうな気もするが、まあ止むを得まい。



 すると、Gから皆に返信が。


“Sorry. I will take care of myself as much as possible.”


 逆に怖いな。やっぱりいい。物を壊されても困るから、共有機器に関しては聞いてくれ。


 それと。


 そのコンピューター、早く何とかしろ(-_-# 添付ファイルがくっついてきてるぞ(-_-##
 
  1. 2009/05/30(土) 04:40:41|
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ダメ教員と名物教授

 
 日本ではこんなニュースが話題になっているようだ。

 あっとおどろく 大学教師NG集!


 どんな驚愕のエピソードが引き合いに出されるのかと思えば、えらくレベルの低い話ばかり。


・授業の準備をしない <予習をしてこない子供と同じレベルか

・殴り書きで板書が読めない <字が汚くて注意される子供と同じレベルか

・論文の締め切りに間に合わなかった学生を厳しくしかる一方で、イケメン学生には「あなたの論文を待っていたの」と猫なで声を出すエコヒイキ教員 <そんなのがいたら見てみたい(^_^)


 それにしても、昨今のニュースに取り上げられるのは、中学生並みの学力しかない学生に、ダメダメ教員。日本に大学なんて要らないんじゃないか?




 徹底した評価制度のせいで、アメリカの大学ではあまりとんでもない教員は生き残れない仕組みになっているような気がする。現役女子大生の妻も、クラスを選ぶときこんな評価サイトを参考にしていた。


 スタンフォードの場合、そもそも教育に力を入れていないので、面白い教員はいても、教育者として評価の高い人はあまりいないと思われる。うちの母校も、学生を教育する気がないという点ではスタンフォードと似ている。今思えば、当時(20年前)の一般教養には名物教員が一杯いたなぁ。



 「国憲の豊田」こと日本国憲法の豊田教授。新学期最初の授業で、必ず

「僕は具合が悪いんです。授業には来ないでください」

と叫ぶ。期末試験では決められた答えを5行(7行だったかな?)で書けば合格。10行以上書くと落第


 噂を聞いた学生が1000人以上登録し、初回の授業は毎回講義室があふれかえるほどの大盛況。決め台詞を聞くや否や、割れんばかりの拍手


 翌週から、出席者はたった4、5人 <一回だけ授業に行ったことあり


 この日本国憲法、教員資格を取るための必須単位だった。どんな大学やねん(-_-)




 今も評論家として活躍されている、モリキこと数学の森毅教授。試験はなく、単位取得は必ずレポート。あるとき、単位の出し方についての数々の伝説の真偽を説明してくれた。


モリキ:「提出されたレポートで紙飛行機を作って、飛ばない奴は落とす」いうのは嘘。そんな面倒なことはせえへん。でも、「答えがわからないので『美味しいカレーの作り方』を書いて出したら単位をくれた」いうのは本当。ただし、作ってみてまずかったら落とす

 どっちが面倒なんだか(^_^;


モリキ:レポートに「先生の単位を落としたら卒業できません。単位くれなかったら自殺します」と自分の血で書いてきた奴がおったけど、気持ち悪いから落とした

 これが笑い話で済んでいた頃が懐かしい。今なら社会問題になりかねん。




 冒頭の教員評価の話だが、来月の学会でこの自主制作ビデオを発表するらしい。ダメ教員の評価基準はともかく、これが研究として成り立つことに感心する。いいなあ、楽しそうで(^_^)
 
  1. 2009/05/27(水) 04:39:32|
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わらしべ長者

 
 動物飼育施設の入り口で鍵を拾った。


 オフィスに届けに行くと、ちょうどスナックタイムだったらしく、フルーツケーキのお相伴に預かった(^o^)


 ラボに戻る道すがら、大きな荷物を持った二人連れが、手元の紙切れを見つめて途方に暮れている。聞けば、実験装置のデモに来たのだが、連絡先の電話番号が間違っていたらしく、相手の名前しかわからないとのこと。残念ながらその名前に心当たりはなかったが、神経系の研究用の装置だったので、うちの Department の Administrator に聞けばわかるかも知れない。


 ビンゴ♪


 2つ隣のビルディングだったので、ついでに連れて行ってあげたところ、お礼にその装置の宣伝用 USB ジャンプドライブをくれた。


 ストラップもついていてなかなかお洒落なジャンプドライブ。早速中身を見ると、容量 1 GB。製品そのものには興味がなかったので、初期化して使うことに。


 そこにボス登場。午後のプレゼンに使う動画をラップトップに移すのに、誰かジャンプドライブ貸して、とのこと。


 タイミング良く初期化したばかりのジャンプドライブを貸してあげる。しばらくして戻ってくると、

ボス:助かったわ。まだその動画も入ってるから、あなたのプレゼンでも使っていいわよ。





 さーて。この後どうやって長者まで辿り着こうか。


 目標:ノーベル賞取って1億円。 先は長い。
 
 
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  1. 2009/05/23(土) 04:49:27|
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皮算用

 
 またボスから、ラボメンバー宛に恐ろしいメールが送られてきた。

Please send me a wish list of ALL the things (big or small) you think can make your research quicker by Monday.

With all the things that you currently have to do, there are several things to keep in mind as you come up with your list:
(what % of your time do you get to spend doing the following?)
Do I have enough time to run experiment?
Do I have enough time to analyze behavioral data?
Do I have enough time to analyze physiology data?
Do I have enough time write?
When will I ever publish?


(色・太字・下線とも原文のまま)

 新たにマウス実験のテクニシャンを雇うためというのが表向きの理由らしいが、どっからどう見ても脅迫そのものである。



 ところで、この不況下、人を増やすお金がどこから出てくるのか聞いてみた。


ボス:この間、NIH のチャレンジグラント出したじゃない。それに来月 R21 も出すし。

 ・・・いやいや。前者は採択率2%以下らしいですよ。後者なんか、まだ出してすらいないじゃないですか。


ボス:この間のあなたのグラントが通ったら、あなたの給料はそっちから出るんでしょ?

 ・・・いやいやいやいや。通らなかったらどうするんですか!


ボス:大丈夫よ。すごくエキサイティングなプロポーザルだったし。(ニヤリ)

 怖いよー(;_;)





 日本人の知り合いと、この根拠のない皮算用の話をしていたところ、


Kさん:エキサイティングなプロジェクトって、もしかして、あの小文字プロジェクトですか? (ニヤリ)


 くだらない話覚えてますな(-o-) たとえ冗談でも、あんなもん出した日にゃ永久ブラックリスト入り確実。二度と日本の研究費を申請できなくなりますわ(-o-)

  1. 2009/05/20(水) 04:22:48|
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超巨大プロジェクト

 
 日本のとある政府系グラントに応募した。


 通常のプロジェクト型研究予算とは異なり、3−5年あれば「一人で」完遂できるような研究が対象となる。海外にいても日本国籍があれば応募でき、しかも海外で研究を行なう正当な理由があれば(ここにしかない特殊な装置が必要、とか)帰国する必要はない。ビッグネームや引退間近の御老体ではなく、基本的には30歳代の若手研究者を対象としており、身分にも制限がない、まさに至れり尽くせりの柔軟なグラントである。

 自分の研究分野で毎年募集がある訳ではないのだが、今年の募集分野はまさに私にぴったり♪ これを逃す手はない。

 もちろん、ぴったりと思っているのは私だけであって、審査委員がそう思ってくれるかどうかは別問題だが、とにかく出さなければ当たりようもない。ちょうど面白いデータが出始めたこともあり、この分野にインパクトを与える自信もある。3年間の研究計画として妥当なものと思ってもらえるよう、大胆かつ綿密な申請書を作成した。


 研究遂行に必要な予算も申請しなければならない。検討の結果、3年総額4000万円申請することにした。



 オンライン申請、無事終了。控えをプリントアウトしておくとするか。




 あれ?




 ・・・。




 予算額を書き込む欄の右上に(千円)という単位、発見(-o-)




 ということは。




 わたくし、個人の研究に、なんと400億円要求したことが判明(;_;)




 一体、何の研究をするつもりなのか。
 
  1. 2009/05/16(土) 13:12:38|
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まとめよう

 
 我がラボの所内発表会、Lab Evening を明日に控え、ここ数日、発表練習に余念のないラボメンバー。


 持ち時間は一人25分程度。先週、各自2回ほど予行演習を行なったが、ボスを満足させるには至らなかった。いわく、

「ラボ全体として一本通じるものが感じられない」

とのお言葉。改善策の一環として、全員自分のプレゼンテーションを2分にまとめた要旨を皆の前でスライド無しでスピーチし、それを基に全体の流れを決めることになった。



 その翌日。


 一人目は4分ほどかかったが、学生さんなのでまあ仕方ない。凄かったのが、次の人(本人の名誉のため、今回はイニシャル無し)。


 5分経過。何人かが眉をひそめ始める。


 10分経過。まだ核心に至らず。・・・というか、既に要旨じゃない


 20分経過。ボスが何度も止めさせようと口を挟むが、その都度

「OK, my point is …」

と一見まとめに入りそうな素振りをみせる。素振りだけ、だが


 30分経過。皆口々に

「Keep at a high level!」

と応援を始める。既に誰一人話は聞いていない


 35分後。ようやく終了。




 まとめるのはそう簡単でないことはわかる。私も人にとやかく言えるほど上手くはない。


 しかし。


 25分のプレゼンテーションの要旨が35分って、一体(-_-;
 
  1. 2009/05/13(水) 04:42:26|
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