土曜日、長女の中学校の授業参観に行ってきた。
数学の時間。どうやら垂直二等分線の作図法の授業のようだ。今まで分度器と定規を使って作図してきたものを、コンパスを使って書こうということらしい。
授業の後半、先生が角の二等分線の作図の問題を出した。先生の意図としては、ちょうど習ったばかりの垂直二等分線の概念を応用することにあるのだが、生徒たちはそんなことにはお構いなし。
生徒A: 簡単じゃん。分度器使って・・・、
先生: 分度器は使わないでください。
生徒A: えーっ、そんなのできるわけないじゃ~ん (-_-#
生徒B:
あ!わかった! 紙を折ればいいんだ!!長女含むクラスメイト:
すっげー! ◯◯、あったまいー! がさがさがさ。クラス中に響き渡る、紙を折る音。先生: (慌てて)いや、そうじゃなくて、ほら、さっきやった垂直二等分線の考え方だよ。ほら、まずコンパス持って。
生徒B:
コンパス持って紙を折るんですかぁ? 思わず拍手しそうになった。
一方、日食前日、長女との会話。
明日の朝、金環日食だぞ。
長女: そうそう! スペシャルな日なんでしょ? So Coooool!!
どうして日食が起こるか、わかる?
長女: それは教えてもらったから知ってる。
地球が自分で回ってる axis が flat になるんでしょ。
そんな天変地異起こってたまるか。長女:
だって、友達にそう教えてもらった。 騙されてるだけだろ、それは。だいたい、それでどうやって日食が説明できる?
長女:
それは知らない。でも、そういうスペシャルなことが起こるんでしょ?
スペシャル過ぎるわ。
- 2012/05/22(火) 17:57:49|
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もちろん、今まで持っていなかった訳ではない。学部生の時に実習用に買った白衣が、いまだ現役である。化学実習で得体の知れない化学物質がいろいろと付着しているとはいえ、一応まだ、
地の色は白といっても間違いではない。
スタッフ H : 一着しか持ってないんですか? じゃあ、クリーニングしてるときはどうしてたんですか?
ポリ: クリーニング?
あまり深く追及されるとまずいような気がしてきたので、予備を購入することに。とりあえず、相場がわからなかったので、早速ネットで検索してみる。すると、まったく予想しなかったフレーズが、次々と目に飛び込んできた。
「おしゃれ白衣通販サイト」 ・・・おしゃれも何も、白衣は白衣だと思うんだけど。
「デザイナーを起用したスタイリッシュなブランド白衣」 「イタリア式高級スーツを仕立てる職人が技術をつぎ込んで作った白衣」 ・・・えーと、なんか検索方法間違えたかな?
「白衣の枠を超えた高級感」 ・・・超えちゃまずいんじゃないだろうか。
「白衣全18色!」 ・・・もはや
白衣じゃありませんけど。
「世界に一着だけの白衣をプレゼントしてみてはいかがですか」 私が悪うございましたm(_ _)m どうやら私の感覚の方がおかしいらしい。
「勝負白衣をすでにお持ちですか?」 <バナー広告
・・・勝負下着みたいになってますが。これはおかしいでしょ?
スタッフ H : 例えばとても重要な手術をするとき、とかじゃないですか?
勝負白衣じゃないときの患者さんの立場は一体・・・。 ま、どれだけ素敵にコーディネートしても、私の場合、見てくれるのはネズミだけ。当然「格安!」と銘打ったサイトから購入。
数日後、一通の e-mail が届いた。差出人を見ると、
「制服専科」 一瞬なんのことかわからなかったが、よく見れば、なんのことはない、白衣の注文先からのお知らせメール。
思わず周りを見て誰もいないことを確認した自分が情けない。 更に数日後。
事務: 先生、お届け物です。
あ、制服専科からだよ。
ポリ:
あー、これ白衣なんだ。一着しか持ってなかったから、予備を買おうと思ってさ <大きな声で独り言
事務: ・・・そうなんですか <怪訝な顔で退室
違う、違うんだよ。そうじゃなくて、・・・(;_;)
いらんことに気を遣わせないでほしい。
- 2012/05/01(火) 20:36:18|
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出せども出せどもなかなか取れないグラントに、作文意欲を失っていた今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
ということで、あれよあれよという間に、ラボ創立1周年、である。
今月から、学部学生さんが2名加わることになった。既に1年近く頑張ってもらっているテクニカルスタッフのHさんと、間もなく正式に加わるポスドクTさんを含め、総勢5人。なかなかそれらしくなってきたものである。
足りないのは、業績だけか(;_;)
先の見えないジョブハンティングを乗り越えてきた
能天気さ精神力があれば、1年くらい科研費が取れなくても大丈夫、などと嘯いていた私。大学院時代の同期で、一足早く国立大教授になった友人Kが、着任直後胃潰瘍で入院した気持ちが今頃になってわかってきた。
自分ひとりじゃないんだよね・・・(;_;)
まあ、悩みの種は尽きないものの、実は楽しくて仕方がない♪ これまで個別のスーパーバイザーの経験はあったものの、正式な指導教員としては初めての学生さんたち。
カトウのノウガキラボ、記念すべき一期生なのである。こんな教育実績のないところによくぞ来てくれたもんだ。
ラボの名称がサトウのキリモチみたいになっているけど、気にしない♪ 嬉しくて、週一のラボミーティングなんか始めてみたり。
学生さんたちの履修登録を確認してみたり。
研究テーマをいろいろ考えてみたり。
あー楽しい♪ ←全部普通
そうだった!
初論文の時はミドルネームをつけることを学生さんにお勧めしなければ。
学生N: ミドルネーム? どうしてですか?
普通、研究業績はラストネームとファーストネームのイニシャルの組み合わせで検索することが多いからね。将来、研究者として自分の業績を調べたり調べられたりする時に、ミドルネームのない日本人は、個体識別が難しいがために損することがあるんだ。
学生N: 自分、就職するつもりなんですけど。
イニシャルが2つある方が個体識別しやすいからね。ミドルネームつけておいて損はないよぉ。<相手の話を聞いていない
学生N:
先生、自分、就職するつもりなんですけど。 最初の論文が出るときに決めておかないと、後で変えちゃったらどれが自分のものか注釈無しで主張しにくいでしょ。ちゃんと考えておかなきゃダメだよ。<相手の話を全く聞いていない
学生N:
・・・あれ? いつの間にか義務になってますが。スタッフH:
先生、パワハラです。 しまった。つい、心の叫びが。いや、けっして無理にとは言わないし、やらないと点数下げるなんてことは絶対しないけど、でもやっぱりつけてほしいなぁ。
スタッフH:
先生、パワハラです。学生N: ・・・いいです。わかりました。で、いつまでに考えておけばいいですか?
ほぉ。それは遠回しに「さっさと論文書け」と。なかなか鋭いですな。まあ、データ取ってまとめるまでに、2年ってとこかな。
学生N:
先生、自分、卒業してます。 ・・・すみません m(_ _)m
かくして、当ラボからの学生さんのオリジナル論文発表は1年後を目標とすることに。やぶへびだったか(;_;)
- 2012/04/28(土) 02:28:36|
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なぞなぞが大好きな6歳の次女。週末、お母さん相手に出題中。
次女:カメはカメでも食べられるカメはなーんだ?
妻:
亀は食べられるんだよ。次女:
え? 何の話だ。 いいからちゃんとなぞなぞに答えてあげなよ。
妻:えー、なんだろう。ヒントは?
次女:お味噌汁にも入れるよ。
妻:いそぎんちゃく? 食べられないし。味噌汁にも入れないし。カメでもないし。条件に一つも当てはまってねーよ (-_-) 我が家の味噌汁には一体何が入っているんだろう。
[味噌汁怖い]の続きを読む
- 2012/02/21(火) 18:51:48|
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受験シーズンたけなわである。
いつにも増して若い子達と共に向かうキャンパスへの道のりは、なかなか新鮮なものがある。受験生を相手にアパート・マンション情報のチラシを配る手が、
私が通るとまるで計ったように引っ込められるのも、また風流なものである。 ・・・一回くらい間違えたっていいじゃん(;_;)
思い起こせば、私が大学受験生だったのは今から23年も前の話。もうすっかり忘却の彼方、と思いきや、大学受験には忘れられない思い出がある。
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当時は大学受験制度改革の真っ只中。毎年毎年制度がくるくる変わり、塾や高校の先生はさぞかし大変だったことだろう。私が受験生だった1989年は共通一次最後の年。どうせ無くなるんだから、と作成者側が投げやりになった訳でもあるまいが、数学で答えが一意でないなど、杜撰な問題作成が相次いだ。理科では平均点が科目間で極端に異なり、「かさ上げ」という場当たり的な対処を行なったせいで、混乱に拍車がかかったことは御存知の方も多いかと思う。
更には、この年初めて分離分割方式が始まり、二次試験では「前・後期日程」と「A・B日程」が混在。加えて、前年末から、
「下血」などという覚えなくてもいい単語を繰り返し覚えさせられた挙句、共通一次2週間前には昭和が終わってしまった。混乱もまさにここに極まれり、である。
ま、受験制度については、大変なのは先生方であって、当の受験生としては自分たちの年の制度に対応するだけの話。別段自分達だけが大変だ、などという意識もなかった私は、
「前途洋々」と大々的にしたためた年賀状を作成して、親に
「・・・おめでたい子だね、ほんとに」と褒められたことを覚えている。
私の場合、たまたま二次試験の混沌が良い方に働き、前期日程で京都、B日程で東京と、実質二校丸々受けられる幸運に恵まれた。・・・とはいえ、今から考えれば、模試でD判定かE判定しかもらったことがなく、
直前模試では国語4点・物理11点(いずれも100点満点)というあり得ない成績だったにもかかわらず、よくぞこの二つだけを受ける気になったものである。タイムマシンで当時に戻れるならば、小一時間説得した上で、首に縄つけてでも滑り止めの大学を受けさせたい。
さて、受験本番である。試験日はそれぞれ2日間ずつあり、また両日程のインターバルが4日しかなかったため、途中で山形に帰るのもしんどいということで、なんと8泊9日一人旅♪ それまでにも、親戚の家や友人との旅行などで、親なしで数泊の旅行は経験していたが、これほどの長旅は人生初であった。
そもそもいわゆるビジネスホテルに泊まること自体初めてだったため(田舎もんはこれだから困る)、完全に舞い上がり、初日からいきなりロックアウト3連発。
ユニットバスの使い方がわからず、いつも通り洗い場で盛大に髪や体を洗って、翌日ホテルの人に注意されるなど、道中、お約束のように数々のトラブルに見舞われたが、なんとか無事に京都の試験を終え、一路東京へ。
正直既に体力的にへろへろだった私。それでも気合だけで最後の試験に挑んだのだが。
試験会場は、前列の椅子と後列の机が一体型の、昔ながらの階段教室。私の前に座ったのは、
小太り体格のいい男子生徒。こいつがひどかった。
試験中、絶え間なくずーっと貧乏ゆすり (-_-# その上、数分に一回、必ず「ブッ」(-_-## いろいろな状況を想定して準備してきたつもりだったが、これほどの難局は想定外であった。
というか、貧乏ゆすりはともかく、屁はわざとだろ、絶対。
前期日程の大学で合格して入学手続きをした場合、B日程の合否は判定されないという制度だったため、彼の音・振動・臭いの三段攻撃が結果にどう影響したかは永遠の謎だが、試験終了後、心が折れかけていたのは事実である。
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こんなことをつらつら思い出したのは、先週医学部の試験監督をしたY先生が愚痴をこぼしていたから。
「いろんなのに対応しなけりゃならなくて、大変だよ。昨日も試験中に、『隣の人が貧乏ゆすりをするので何とかしてください』って苦情があったんだけど、何とかしてって言われてもねぇ。一応注意はしたんだけど、結局やめなかったもんだから、ちょっと気の毒だったかな」
私が試験監督だったら、フラッシュバックで殴ってたかもしれん。
そういえば我が家にも受験生がいた。中学受験なんて他人事だと思っていた我が家だが、いまだに国語が苦手な小6の長女のたっての希望で、帰国生枠があり、入学後も英語の取り出し授業をしてくれる学校を探し、家から通えるという条件付きで、いくつか中学校を受験することになったのだった。
英語が得意とはいえ、ここは日本。「受験英語」という特殊科目に対応しなければならない。帰国生にも国語・算数を課す学校もあり、試験勉強はそれなりに大変だったはず。
「午後9時には就寝する」
という我が家の教育方針を最後まで守らせたことから考えると、短い時間で勉強するにはかなりの工夫が必要なはずなのだが、まあ本人の能天気なこと。入試が近づくにつれ成績が下降線を辿ったにもかかわらず、まったく焦る素振りすらない。
試験前日になり、ようやく
長女:
お父さん、聞きたいことがあるんだけど。 ほお。さすがののほほん娘も、本番に向けて十分な準備をしておきたいということかな。
長女: 筆記試験の後の面接でなんだけど、
この笑顔がいいかな? それともこう笑った方がいい? ・・・お嬢様はアホでいらっしゃいますか? とにかく悲壮感がなさすぎる。一体誰に似たんだ?
妻: 鏡でも見てくれば。 違う。断じてお父さん似ではない。
- 2012/02/15(水) 00:09:57|
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年末にラボ引っ越しも終わり、気持ちも新たに研究再開。
病棟を一望するロケーションから一転、メインキャンパスに構えた新しい研究室からは、虚空を凌ぐ富士山を一望できる。間に遮るもののない、まさに絶景である。

最寄駅は2つ先になり、駅からラボまでは徒歩15分が20分になった。電車の中、あるいは駅からラボまでの道のりで流れを共にする顔ぶれも、これまでとはだいぶ異なり、高校生や大学生ばかり。自分までもが若い頃に戻ったかのような錯覚に陥る。病院勤務者が老人ばかりという訳では決してないはずなのだが。
通勤途中の駅で停車中、何とはなしにホームを眺めていると、亀田興毅似の高校生が視界に現れた。前ボタン全開でポケットに両手を突っ込み、がに股で闊歩する長ラン・ボンタンの坊主頭。いまどきなかなかお目にかかれないのではないだろうか。
すると、数メートル前を歩いていた制服姿のかわいらしい女の子が、振り向きざま、
女子高生:
なにしてんだよ。さっさと歩けよ。亀田:
はい。 なんと微笑ましい。
最寄駅で降りる。大勢の大学生でごった返す中、前を歩いていた男子学生2人が楽しそうに話している。
男子学生A:寒さもここ2日がピークだって言ってた。
男子学生B:
じゃあ、明後日からは春だな。男子学生A:
そうだな。
人生楽しそうだ。
駅構内を出る。寒風吹きすさぶ中、真後ろを歩く学生の会話が耳に入る。
男子学生C:さみーな、今日も。
男子学生D:
寒いからタクシーで行くか。今日も。 なめんな。
- 2012/01/31(火) 17:28:22|
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いつの間にか卯年もあとわずか。ありがとうございます。生きてます >心配してくださった皆様
再開後、こんなに長いこと更新をサボっていたのは初めてである。ネタが無いか、というと、そういう訳でもなくて、ラボ引越しもてんやわんやでなんとか終了。新たなポスドクさんも内定。
Gではない。 実を言うと、11月半ば、Washington D. C. での学会から帰ってきて、あることに気がついてしまったのである。
ブログが書きにくい。
Gがいないから、ではない。自分のところのラボメンバーこそ少ないものの、同じ部門の他の教員やポスドクさんやスタッフの人が日々ネタを提供してくれるので、
研究は進まないが笑顔溢れる毎日を過ごしている。先日都内で行なわれた、うちの部門主催のシンポジウムに来てくださった方が、ボソッと言っていた。
「・・・楽しそうですね。
研究者なのに」 <ひょっとして、褒められた訳じゃないのか?
正直なところ、書き方が難しいのである。このブログ、一応ハンドルネームは使っているものの、プロフィールは実名だし、特に気にせず随所で自分の名前を連呼している。研究者ブロガーの方々と違って、大したことを書いてる訳でもないので、ま、いっかと思っていたのだが、・・・立場というのはこれがなかなかに扱いに困るのだ。
例えばこんな文化の違い。
「ジェンダー」 これ、周知の事実についてポスドクが思ったままを書いただけで、もし本人が読まれたとしても笑って済まされそうな、アメリカならではの話なのだが、もし日本で同じ状況にあったら、いろんな意味でこれは書けない。
例えばこんな目線の違い。
「シンプル」 ポスドクGのこんな
微笑ましいエピソードも、同僚だからつっこめる。自分とこのポスドクや学生がもしこんなことをしたら、管理責任を問われかねない。
例えばこんな風評が与える影響の違い。
「決めつけ」
以前なら
微笑ましいで済んでいたのだが、今こんなことを書いたら、
「こんな奴にラボのマネージメントができるのか」
「ああ、だから研究費が取れないのか」
死活問題である。
この程度の隙間ブログで考え過ぎと思わないこともないのだが、この御時勢、どこで誰に読まれているかと思うと、うっかりしたことは書けないような気がする。
面倒くさいったらありゃしない 今回の学会でも、例えば学会前日に会場近くの国立スパイ博物館に行ったとかいう話は、非常に書きにくいのだ。
いや、行ってないんですけど。 まあ、行動が制限される訳である。と言っておこう。 そうだ。
「これはフィクションです」
と但し書きすればいいんだ!
もういっそのこと、PI になったのも、帰国したことも、研究者であることもフィクションでいっか。
- 2011/12/29(木) 20:16:42|
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明日から学会のためアメリカ出張。
観光旅行ではないので別に楽しくもないのだが、どうやら家族には、私が一人で楽しいところに行くと思われているらしい。
仕方がないので、お土産に何が欲しいか、リクエストを受け付けることにした。
筆者注:ゆめゆめこっそりプレゼントを買って喜ばそうなどと思ってはいけない。男はどんなものであれサプライズそのものを喜ぶが、女性にとってサプライズは、ほとんどの場合付加価値にすらならない。要らないものは、容赦なく拒絶される。これは公私長きにわたる黒一点の生活で学んだことである。小悪魔1:たまごっちIDが欲しい!MちゃんもKちゃんも持ってるから、通信するの!
だったら英語バージョンはまずいでしょ。
小悪魔1:
だってアメリカの方が安いってお母さんが言ってた。 ・・・日本のサンタさんにお願いしようね。
小悪魔1:じゃあ、かわいいピン止め。
了解。価値基準が自分オンリーで、市場価値とまったく無関係なのがよろしい。
小悪魔2:お父さんずるーい。あたしも帰りたいのにぃ。
こいつが一番うるさい。
小悪魔2:いいなぁ。毎晩美味しいものいっぱい食べてくるんでしょ?
いやいやいやいや。アメリカだよ?
小悪魔2:
ピザとか、チーズマカロニとか、毎日食べられるじゃん。 絶対嫌だ。 ・・・わかったから、お土産のリクエストは?
小悪魔2:アメリカのどこに行くの?
ワシントン DC。
小悪魔2:
じゃあ、オバマのサイン。 つまらん冗談はいいから。
小悪魔2:
えーっ、だってホワイトハウスあるよ? ・・・真剣に言ってるのかよ (-_-)
小悪魔2:じゃあ、Target であたしが好きそうな服買ってきて。
また難しい注文を。「好きそうな」がわからん。
小悪魔2:
えーっ、12年も一緒にいてわからないのー? おのれは嫁か。大体、服なんて日本で自分の好きなもん買った方がいいだろうが。
小悪魔2:
だってアメリカの方が安いってお母さんが もういい。小悪魔3:Skechers の靴買ってきて。Premium Bright Eyes Mules Sneakers のサイズ 5.5 ね。
靴か。かさばるんだけどね・・・。
小悪魔3:
余分にスーツケース持っていけば? あと Dr. Bronner's Magic Soaps のオレンジ色のと紫の奴と、Johnson&Johnson のデンタルフロスの waxed の香りのない奴。Burt’s Bees のリップも。
・・・OK。何個?
小悪魔3:
30個くらいずつ。 わしゃ業者か。小悪魔3:
だってアメリカの方が安いんだもん。 もし帰りに通関で別室に連れて行かれたら、こいつのせいです。
- 2011/11/10(木) 18:40:25|
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<前回の続き>
そして、やはりなんといっても外す訳にはいかないのが、かつて一世を風靡したこのゲーム。
社団法人 人工知能学会が創設20周年記念企画として開発した、アカデミックキャリアデザインゲーム、その名も
「Happy Academic Life 2006」!
簡単に言えば、
大学研究者限定の人生ゲームである。大学助手(2006年当時は助教という職階はなかった)に着任した新年度をスタート地点とし、自らが目指す大学教授像に向かってキャリアを積み重ねるのである。
このゲームで秀逸なのは、キャリアアップの基本が時間のやりくりであるという点にある。右下の金券のように見えるものは、研究時間カード。自分の持ち時間から、各種イベントで費やされる時間を差っ引いた「研究時間」に応じて、論文を投稿することが出来、その採否も持ち時間に左右される。
これに加えて、人脈ポイントや研究資金、受け入れる学生・ポスドクの特性により、研究者としてのキャリアが決定されていく。大学に限定されるものの、自分の目指すゴールは、自分で決めることが出来るというのも面白い。
大学のポジションを得ていなければそもそもスタート地点にも立てないあたりは、
ポスドクの感情を逆撫でしたいとしか思えない設定である訳だが、開発過程を読むと、まあそれも仕方ないかな、と。どうやら、元々のアイデアでは、
助手・教授トラックの前に学生トラックというものが存在したらしいのだが、テストプレイの結果、
4時間経っても誰一人学生から助手にすらなれないという気の遠くなるような状況に陥ったのだそうな。
確かにこれではゲームとして成り立たない。
というか、現実を反映し過ぎて、最早ゲームとは思えない。 実はこのゲーム、やはり在米期間中にわざわざ日本から取り寄せたにも関わらず、一度しかプレイしたことがない。そのたった一度の機会も、盛り上がりを期待してスタンフォードの日本人会の懇親会に持って行ったところ、
ゲーム開始後間もなく雰囲気が険悪なものになり、懇親会にはふさわしくないとの判断からやむなく中止。
ま、「モノポリー」や「人生ゲーム」慣れしている娘達相手に、やって出来ないことはないはずだが、
「科研費って何?」
「論文不採択ってどういう意味?」
「いつになったら教授になれるの?」「どうして泣いてるの?」 次の日から仕事に行きたくなくなりそうだ。
まあでも、せっかくの紹介記事だし、今後ユーモアのわかるポスドクさんや学生さんが来てくれることを見越して、心の準備も兼ねて久しぶりに模擬プレイでもしてみようか。

ゴールはもちろん「業績卓越型」! ・・・ではなくて、「教育者型」にしよう。
ここを見てうちに来る人もいるかもしれないし。 まずは大学カード、そして学生カードを引いてみる。
大道芸人と釣りマニア。 ・・・もしこれが初夢だったら、暴れてるな、きっと。
さいころを転がして、と。お、チャンスカードだ。

そうそう、こういうのがないとね、やっぱり♪ 次は、ワイルドカードか。じゃあ、ここは一つ、研究資金でも。

よっしゃぁ! ・・・って、まだ条件を満たす論文がない(;_;) 次は、学内カードか。

・・・。なんか楽しくなくなってきた。で、今度はプライベートカード?
おいこら。こんな状態で何をしている>自分 自分の職業を否定したくなる前にやめておいた方が無難だな、これは。
他にも、ポスドクカードを引くと、

まさにこういう方に加わって欲しい!というものもあれば、

こういう「え?」と思うようなカードも混じっていて、かなりスリリング。
なんとなくわかってきた。
ゲーム、という余暇を楽しむべきところで、自分に近い状況のリアリティを追求してはいけないということか。 やっぱり、どうせやるなら思いっきり現実離れしてる方が楽しいよなぁ。いっそのこと、自分で作ってみようか。
神経科学と萌えの不思議なコラボレーション?! 各種神経細胞を擬人化した前代未聞の恋愛シミュレーション、その名も「今日も脳天気!」みたいな。
- 2011/11/06(日) 08:47:58|
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初の科研費申請、ようやく終了。 づがれだ~~~
本ブログを筆頭に、研究者のブログはサイエンスに真摯に向き合う部分を強調するものが多い。
もちろん、それはそれで重要なことだし、それで楽しめれば文句はないのだが、時にはちょっと斜めからサイエンスを楽しむのも悪くない。
ということで、私の秘蔵コレクションのうちほんの一部ではあるが、サイエンスお楽しみグッズを紹介してみることにする。
まずは、出始めの頃ここで一度紹介したことのある、
発生生物学カードゲーム 「Embri 王」
日本語バージョン

英語バージョン
発行元:理研 CDB 価格:無料
遊び方は単純。はじめに5-6枚ずつ手札を配った後、手札から同時に一枚カードを場に出し、各カードの左上に記されている数字が一番大きい人が、場のカードを全部もらえる。
同じ数の場合、各カード右下の見ザル言わザル聞かザルが、じゃんけんの要領で勝敗を決める。
どうしてここに日光三猿が出てくるのかは、まったくもって意味不明である。 たわいないといえばたわいないゲームだが、当初話題になったのが、
誰がデザインしたのかと思うほど、キャラクターのクオリティが無駄に高いこと。
例えばこの獣医師カード。あまりにもかわいらしいので、
素手でマウス?!とか、
そのポケットにいるのは何?!とか、
一番やってはいけないことを堂々とやっているにも関わらず、つい許してあげたくなってしまう。
あ。 この絵の右下の見ザルは、見て見ぬふり、っていうことか? また、点数による格付けも物議をかもした。

特に、ラボテク2点に対して、6点という高配点のポスドクに、
「差がありすぎる」
「現実を反映していない」
「ポスドクがラボテクより上なんてあり得ない」
「
むしろ大学院生以下じゃないのか」
社会問題にまで発展したとかしないとか。
ちなみに、現在では全てのカードのデザインをダウンロードして、自分で厚紙に貼らなければならないようだ。私が持っているのは、2005年の出始めの頃に理研が無料で配布していたもので、わざわざアメリカから理研に問い合わせて取り寄せた。日本語バージョン・英語バージョン共オフィシャルカードなのだ。 同じカードゲームでも、こちらは生物ではなく化学系。その名も
「えれめんトランプ」。

発行元:化学同人 価格:1800円
現在周期表に表示されている118の元素のうち、正式な元素名がつけられている112元素に、レプトン、クオークなどの素粒子カードを加えた、1セット140枚という本格的なもの。それぞれのカードに各元素の説明があり、例えばB(ホウ素)なら、こんなふうに、原子番号など基本的な情報の他に、化合物の性質や様々な用途について記載されており、なかなか面白い。

後半の自然界に存在しない放射性元素の説明は、まだ性質の不明なものが多いせいか、名称の由来になった人物の写真のオンパレードになっており、老人のブロマイド集になってしまっているのはまあ御愛嬌。

「楽しみ方は無限大!」の謳い文句の通り、遊び方はいろいろあるようだが、説明書にある中で面白かったのは「えれめんじゃん」というゲーム。
簡単に言えば、140枚全部を使ったカードマージャンゲームである。点数の単位が MeV(メガエレクトロンボルト)だったり、チーポンの代わりに「フュージョン!」だったり、ちょこちょこ科学者精神をくすぐるテクニカルタームが使用されるのだが、なんといっても強烈なのが、その役作り。
例えば、こんな形でツモ上がりした場合、
ツモ・負パイ中間子・希ガス一色(フュージョン)・強磁性体・常温気体6100+100+450+400+100X6=1650 MeV
これでリーチ上がりなら
リーチ・マスカワ・イッテルビー4元素・同世代素粒子・一文字元素1200+300+500+300+100X1=1400 MeV
フュージョンしないで、こんな役満も。
フュージョン無し・ランタノイド一色200+1500=1700 MeV
ほとんど苦行といっても過言ではないこれをもってすれば、周期表を楽しく覚えられること請け合いである。
そして、やはり科学者の遊びとして外す訳にはいかないのが、・・・
<続く>
- 2011/10/28(金) 21:55:25|
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大学・研究所に所属する研究者にとって、今は1年で最も胃が痛くなる時期といっても過言ではない。そう。多くの研究者が科研費申請の締切を数週間後に控えているのである。
かくいう私もその一人。そこで、本エントリでは、申請書作成に頭を抱える数多の研究者のために、私の持てる限りの知識・経験を総動員して、科研費申請において「これだけは決してやってはいけない5つのポイント」をリストアップしておこうと思う。
1. 伝聞及び憶測
裁判での証言などとは異なり、科研費申請での研究の背景の説明に当たっては、ある程度の伝聞は許容されている。というか、自らの研究のみに基づく展開は我田引水の謗りを免れず、逆にマイナスに働くことが予想される。
ただ、伝聞は構わないが、どの文献を根拠にした伝聞なのか、その引用先をきちんと明記することが必要とされることは覚えておくべきであろう。つまり、
「
察するに、##は
どうやら疾患原因遺伝子
らしい」
といった曖昧な記述は避けた方が良い。あるいは、
「
この実験がうまくいかないはずがない」
などというあなたの信念に基づく憶測などは、審査委員の知ったことではないので、これもやめておいた方が良い。
また、いくら引用先を明記すれば良いとはいえ、増田のエントリなどは認められない可能性が高い。
2. 他人の悪口
研究の重要性のアピールのためには、これまで何がわかっていて何がわかっていないかを明確に書くことが必須ではあるが、ライバルを貶めて点を稼ごうという書き方は、うまくいかない場合が多い。
「過去に同様の研究を行なった○○らは、
あまりにもやり方が雑なためうまくいかず」
「△△らは
明らかな失敗を繰り返し」
といった言及は、
仮にそれが真実であるとしても、慎むことをお勧めする。万が一○○や△△が審査に加わった場合、問答無用でゴミ箱行きとなる。敵は自分が思っている以上に世間に認められていると認識すべきである。
無論、バカだのアホだのオタンコナスだのいう子供の口げんかレベルの悪口は論外である。
3. エモティコンの多用
文章に緩急をつけることは悪いことではないが、それを (^o^) だの ヽ(´ー`)ノ だの ○| ̄|_ などの顔文字に頼るのは、自らの文章力の無さを露呈することに等しい。
最近増えている研究者ブロガーは特に要注意である。使用は程々にした方が無難と思われる。
4. 台本型式
研究が予定通り進まなかった場合に備えて、バックアッププランを事前に検討することの重要性は言うまでもない。わかりやすさを強調するために、長屋の熊さん・はっつぁんの掛け合いを参考に
ポリ:ここで今流行の iPS 細胞を導入しときゃ、まず間違いねぇって。
審査委員:うまくいかなかったときは、どうするんですかい?
ポリ:そんときゃそんときだ。
といった台本型式を取りたい気持ちはわからなくもないが、
世の中、やって良いことと悪いことがある。5. 大どんでん返し
大切なことは最初に書くのが大原則である。始めからネタばれなんてつまらん!などと言ってはいけない。科研費申請書類は、必ずしも読み物として面白い必要はないのである。事実、数年前、元ボスの研究費申請書類作成の一部を担当した際、原稿を読んだボスに
「・・・アキラ。
オチはいらないから」
と言われたことがある。
これは、「オチがきまった」というところに至上の喜びを感じる、お笑い系ブロガーの最大の弱点とも言える。
どうしても書きたければ、たとえどんな審査委員が担当したとしても確実にウケるという、余程の自信のあるときだけにしておく方が良い。
私の場合、
原稿を何度読み返してもそこはかとなく漂う「脳天気」臭を解消することに、まずは専念したい。なお、蛇足ではあるが、上記のポイントを参考にされるに当たっては、
私が過去一度も、科研費に採用どころか出したことすらない(今回が初めて)ということを念頭に置いておいていただければ幸いである。
- 2011/10/11(火) 00:28:36|
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ラボが移転することになった。といっても、学内の別キャンパスだが。
白ポリ:引越しってわくわくするよね!
黒ポリ:また引越しかいな。うんざりやわ。
・・・あー、またこいつらか。
色が違うだけのエセ別人格だろ、どうせ。白ポリ:同じ自分に対して失礼な言い草だよね。
黒ポリ:自分の多面性をわかっていないんやろ。なんなら他のも連れて来よか?
赤とか青とか。
赤ポリ:ども。青ポリ:ども。 いらん。
うちのラボは、既存の学部に所属しない、大学直属の新しい部門に所属している。そのためか、運営上様々なことが試行錯誤状態にあり、今回の移転もある意味その延長線上にある。
黒:ラボ立ち上げて半年しか経ってへんのに引越しさせられるいうことは、なんか悪いことでもしたんちゃうの?
赤:してない、してない。
悪いことどころか、何も出来てないんだから。 ・・・慰めの方が痛い。
白:まあ、
心機一転して頑張れ、という親心だと思えばいいんじゃない?
だから、
何もしてないのに心機一転とかいう、その優しさが痛いっつうの。
青:
じゃあ、左遷? やかましい。 学部以来、所属したラボの数は今が5つめ。自分がラボを移動するのはもちろん大変だが、大学院時代に所属していたラボで3回引越しをした経験上、ラボが場所を移転するのもかなりのエネルギーを要する。
赤:
そうそう。得体の知れない試薬瓶とか、処分し忘れていた廃棄物なんかが見つかって、怒られてたよね。 いや、そういう話じゃなくて、実験が中断されて再開に時間がかかるという意味で・・・
青:
ラベルの無いサンプルとか、放置していたデータとかが出てきて、言い訳するのが大変だった、っていう話だよ。 ・・・そういう研究者としての資質が疑われるような話を蒸し返すの、やめてくれる(-_-#
黒:大変なら断ったらええんちゃうの。別に大学にそんなに義理立てする必要もないんやし。断ってまえ、断ってまえ。
確かに今回の移転の話は断ろうと思えば断れたのだが、研究環境としては移転するメリットの方が大きいと判断してのこと。
白:
半年経つのにセットアップも全然終わってないから動きやすいしね。不幸中の幸いと思って、前向きに頑張ろー!
・・・ぐっ。励まされてるのか、苛められてるのか(;_;)
業務連絡:こんなラボですが、ポスドク引き続き募集中です。奮って御応募ください。あ、上の話は半分フィクションですよ、フィクション。(移転は本当です)
http://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=0&id=D111080966&ln_jor=0 自宅の引越しも、大変なイベントであることは御承知のとおり。何を隠そう、先日アメリカから帰国したのが、結婚後15年で実に8回目の引越し。
白:よく、女房殺すには年に3回引越しすればいい、とか言うでしょ。奥さんに感謝しないと。
はい。感謝してます m(_ _)m 我が家に全然貯金がないのは、引越しの度に結構なお金を費やすせいでもあるからなぁ。
赤:ヤドカリだって、寿命から考えたらそんな頻繁に引越ししないよ。
黒:ヤドカリ以下やな。
青:違うよ。ヤドカリより引越しするんだから、ヤドカリ以上だよ。
なにそのヤドカリ基準の人間評価。
- 2011/10/02(日) 14:23:20|
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先日注文したブツが届いた。

早速使ってみることにする。

さほど過激ではないデザインの物にしたので、このくらいなら許されるのではないか、と。

ふふふ♪ 可愛い可愛い♪

怒られないか、乞うご期待。
- 2011/09/20(火) 19:38:30|
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水曜日から4日間にわたって開催される、第34回日本神経科学学会。日本の学会に参加するのは、実に9年ぶり。
この学会は
ラッキー残念なことに演題登録が半年も前に締め切られる。さすがに着任前後にそれをやっている余裕は無かったため、今回は遺憾ながら発表無しでの参加となる。参加するからには発表するという私のポリシーには反するのだが、せっかく帰国して自分のラボを立ち上げたのだから、この分野日本最大規模の学会に参加して、日本のサイエンスの現在の流れを肌で感じてこようと思う。
毎晩旧友と飲みに行こうなんて、これっぽっちも考えていない。ほんとに。 この学会に限らず、比較的規模の大きい学会年会の一般演題登録は、開催日の半年程度前に設定されることがままある。逆に言えば、毎年発表する場合には、学会発表の後、半年経つと次の学会発表の要旨を書かなければならないということに他ならない。これは一見当たり前のようだが、少なくとも私にとっては、要旨の書き方に悩まされる一因となり得る。
つまりは、直近半年間に得られた新データについて書かなければならないという強迫観念なのである。「前回の要旨の続きにすれば、1年分書けるじゃないか」という意見もあろうかと思うが、そこはそれ、同業者は学会発表そのものを見に来ている訳で、
「なあんだ、この間の話じゃねーか」
と思われるのは避けたいと思うのが人情である。
だったら、学会発表そのものを、要旨を書いた段階で得られたデータについてのみにすればいい、という考え方もある。しかし、
「こいつ、要旨書いてから半年間何もやってねーのか」
と思われるのも癪である <考えすぎ
ま、自分が思うほど他人は自分のことを気にしていない、と言われれば、まったく以ってその通りであろうし、
半年で学会発表一回分のネタも出せないんじゃ話にならん、と言われれば、あーごめんなさいごめんなさいごめんなさい(-o-) 学会では論文に公表済みのデータしか出さないラボもあって、そういうラボでは上記のような悩みとは無縁ということになる。アイデアやデータを盗まれることを心配しなければならないような競争の激しい分野、ポリシーの違い、その他様々な大人の事情もあるので、自分の考えを押し付ける気はさらさらないが、私自身は、歴代のボスに習い、一般演題での学会発表では、一部あるいは全部を未発表データにすることにしている。手の内を晒すデメリットよりも、議論・コメントなどから得られるメリットの方が大きいと思う、という単純な理由からである。
それでも世の中に同じ考えの人というのはいるもので、つまり、私にとって学会に参加する一番の楽しみは、自分の物・他人の物ひっくるめて、未発表データをこねくり回すことに他ならない。まだかっちりまとまっていない未発表データのグダグダ感、それが学会の醍醐味なんじゃないだろうか。
ポスター会場を回遊していると、
左半分の説得力と右半分のグダグダ感の差が半端ないポスターが散見され、それはそれで非常に楽しかったりする訳である
<左から右まで全面グダグダのお前に言われたくない? あーごめんなさいごめんなさいごめんなさい もちろん、未発表データだからといって、発表そのものがグダグダでいいということにはならないのは百も承知。理想をいえば、未発表データをいかに論文近し!と思わせるか、というのも、研究者の重要な資質である。
自省の意味も込めて、ここ数年のアメリカでの自分の学会発表ファイルを見直してみた。
おー、未発表データをなかなかうまくまとめているじゃないか。
ん? 未発表?? ・・・2007年、2008年分が、まだ未発表だよ(;_;)
- 2011/09/12(月) 00:02:04|
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