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今日も脳天気

役に立たない♪ 意見しない♪ 仲良きことは美しき哉♪

続・ホームページを作ろう!

 
 前回のエントリ後、まったく募集していないにも関わらず、研究室ホームページのタイトル名が続々と寄せられた。嬉しい限りである。

 ・・・せいぜいカトケンとか、マイルドなものを予想していたのに(;_;)




 はじめにお断りしておきます。提出しなきゃならないのはブログのタイトルではありませんから。「研究室」ホームページですから。

 ・・・しまった。まるでほんとに募集してるみたいじゃないか。





yu-kubo さん:やっぱり G にちなんだタイトルがいいですよね♡

Nean さん:中高生向け G ページって絶対世間全体からウケて、好評になること間違いなし。


 皆さん、まず前提がおかしいです。うちは G の研究は一切やっておりません。



「ポリブロ G」 by complex_cat さん

「いつでも G」 by kaldon3 さん

「イケイケ G」 by kaldon3 さん

「G メン48」 by pollyanna さん


 全部却下。


 え?その G じゃなくて、あっちの G ですか?


「いつでも G」 by kaldon3 さん

「イケイケ G」 by kaldon3 さん


 ・・・もっとヤダ。



 なんのホームページなのかさっぱりわからないので、そろそろ G から離れましょう。





「明日も脳天気」「それいけシナプス!」


など、使えそうな(?)タイトルも提案してくださった kaldon3 さん、ありがとうございます。


「糖脂質は逃避室」 by kaldon3 さん


 ・・・なんか、うち用のじゃない奴が混じってるんですけど。






 やっぱり無難に「加藤研」かなぁ、と考えていたところ、つい1時間ほど前、この業界でその名を知らない人はいないという、あの K 学さんからコメントが。


「加藤の脳書き」 by K 学さん


 あー、いらん能書きばっかり垂れてるから。うまいこといいますね~。


 ・・・。


 そんな研究室、仮に研究内容に興味があっても、絶対誰も来ないと思います (-_-#





 それでは引き続きホームページのタイトルを募集、しません (-_-##
 
  1. 2011/06/10(金) 19:15:07|
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ホームページを作ろう!

 
 情報システム課から、「ホームページスペース利用申込申請書」なるものが送られてきた。大学の公式アカウントをもらってホームページを作れるとのこと。

 せっかくなので、申請することにした。



 まず必要なのが、「ホームページのタイトル」の登録・申請。


 このブログに「今日も脳天気」と名付けたときは、いつか神経系の研究室を立ち上げることを夢見て、結構うまいこと言ったつもりだったのだが、ホームページのタイトルとしてはどうだろう。もっとインパクトのあるタイトルにした方が、注目を集められるかもしれない。


ポリ:なんか気の利いたタイトルをじっくり考えますので、しばらく時間をもらえますか?   


担当者:構いませんけど、先生、そこは普通でいいですから。「加藤研」とか。


 気が利いている必要はないらしい。




 このブログ自体の扱いも悩むところだ。研究にリンクしたトピックならともかく、これまでここで取り上げた研究関連のエントリといえば、

日本ポスドク党旗揚げ 

だの

文科省に400億円プロジェクトをうっかり申請した 

だの、役に立たない話ばかり。研究者ブログなのに、まともな研究の話題を決して取り上げない男前さをアピールするのは、戦略として正しいのかどうか。


 かといって、ここはほぼ実名でやっているようなものだし、リンクさせないでばれたときのことを考えると、なんとなくカッコ悪い。


ポリ:もしブログをリンクさせるんだったら、学生さんや他の研究者にいかに魅力的に映すかということを考えると、今後はもう少しブログに時間を費やして


妻:他に気を遣うところがあるんじゃないの? 研究内容とか、研究業績とか。





 さて、どうしたものか。
 
  1. 2011/06/07(火) 17:30:58|
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77連敗でも伝えられること

 
 え?








 まさか??








 な、なんと???








 あのポリが帰ってきた?!









 という訳で、重大なお知らせがあります。


 今までずっと黙っていましたが、実はもう日本に帰ってきているのであります!


 びっくりした? ねーねー、驚いた?




 アメリカでの3年間のジョブハンティングを経て、この4月より縁あって日本で独立することと相成りました。今後ともよろしくお願い申し上げます m(_ _)m


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 今日び、海外に研究留学する人はたくさんいる。その中で、

・最初から日本に帰るつもりの人
・海外で独立を目指してジョブハンティングした結果、最終的に(多少時間がかかっても)海外でポジションをゲットした人

はよく聞くが、

・海外で独立を目指してジョブハンティングしたが、やっぱり日本で独立した人

というのはあまり聞かない。なので、稀有なケースの体験談を提供できる貴重な人材として、今後様々なメディアから取材を受けることになっている <莫迦


 ぶっちゃけていえば、アメリカでのジョブハンティングには失敗した訳だが、この歳の研究者にとってはある意味アメリカよりも厳しい日本での独立を果たせたので、とっても嬉しい♪


 ジョブというのは良いのが一つ取れればそれで十分なのだ!! はぁはぁぜぇぜぇ


 まあ、失敗談なら各種豊富に取り揃えている訳だが(公募50連敗とかよく聞くが、私なんか77連敗ですがな)、たまには役に立つ情報も提供してみたいと思う。




 英語圏の大学(日本の大学もそうだが)の公募書類には、必ずカバーレターというものをつけなければならない。そうはいっても、研究プランは別に書いてあるし、自己紹介は CV を読めばよいし、カバーレターというのは意外と何を書いたらよいか悩むものである。私自身、最初の応募のときは、カバーレターを作成するのに随分時間をかけた記憶がある。


 Search Committee のメンバーとして選ぶ側にいることの多い元ボスの話では、1つのポジションに応募してくる200-300通の応募書類は、とりあえず全員分目を通す必要がある。しかし、締切の4日後に Search Committee Meeting なんてこともままあるので、書類全てに目を通すことは時間的に不可能とのこと。当然優先順位があり、元ボスの場合、カバーレター、CV、業績、推薦状で20人まで絞り込むそうだ。CV や業績は今さら変えられないし、推薦状は通常制御不可なので、業績に今一つ自信のない私のような応募者にとって、研究プランを読んでもらうためには、悪あがきできるのはカバーレターだけということになる。(文句のつけようのない業績を持つ、その分野の有名人であれば、カバーレターなんてどうでもいいかもしれない)


 今年ジョブマーケットに打って出る数人の知人からフォーマットを尋ねられたことでもあるので、以下にアメリカの大学に応募したときのカバーレターを載せてみる。もちろん、元ボス(アメリカ人)の添削済み。


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Dear the Chair of the Faculty Search Committee,

I would like to be considered for a tenure-track faculty position in the Department of ◯◯◯ at the University of XXXX. I learned about your search for a new faculty member from △△△ and the website of your department. My postdoctoral supervisor, Dr. □□□, told me that your department has a great research environment and encouraged me to apply for this position.

My research investigates the neural basis of motor learning, using a combination of molecular-genetic, pharmacological and in vivo electrophysiological approaches in the oculomotor system, which is well-defined behavior. In particular, I am going to investigate the contribution of particular neuronal populations to motor learning by using new molecular-genetic techniques, Optogenetics, and the contribution of a particular molecular signaling pathway, which is related to human diseases with motor deficits. The progress I make in the oculomotor system could have broad implications, both in terms of basic understanding of the principles of brain function, and in the design of clinical therapies.

I have published ## peer reviewed research articles, # review articles and obtained a ☆☆☆ long-term fellowship and other fellowship support for my work. My research is well suited for an environment to bridge different levels, molecular, circuits and behavior by using a variety of tools. I am particularly interested in University of XXXX because I heard that there are a number of researchers with complementary research programs, with whom I may develop productive collaborations from basic research to translational and clinical studies.

Attached are a cover letter, a curriculum vitae, a statement of research interests, a teaching statement and the names and contact information for three references.

Thank you for considering my application. I look forward to hearing from you.

Sincerely yours,
Akira

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(自分の研究については、ちょっと宣伝も兼ねてます。近々ポスドク公募予定♪)



 アメリカで成功している yasuda さんのサイトにも御本人の書いた雛形が掲載されているが、ま、例は多い方がいいんじゃないか、と。


「うまくいかなかった人のカバーレターなんて参考にならん」

とかいわれそうだが、77連敗とはいえ、インタビューには何度か呼ばれているので、フォーマットとして大きな問題はないと思う。今後英語圏で独立を目指す人にとって、少しでも参考になれば幸いである。



 え? じゃあ、インタビューは失敗談しかないんじゃないのか、って? ・・・おとっつぁん、それは言わない約束(;_;)
 
  1. 2011/05/13(金) 21:19:12|
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つっこみにくい、と言ったらセクハラ・・・なのだろうか?

 
 本ブログ休載中も、変わらずネタを提供し続けてくれたポスドクG。普通、日々のちょっとしたエピソードなんかはすぐ忘れてしまうものなのだが、彼女の場合、脳裏に焼きついて離れない場面が多々ある。



 英語のスペルミスはアメリカ人にもよくあることだが、同じタイポにも罪の軽い奴と重い奴がある。


 ラボミーティングでのGのプレゼン。


 Bursty patterns of firing と書くべきところを、でかでかと Busty


ボス:・・・それはちょっと違う意味になるから。

 
 全然違う。





 女性占有率の高い我がラボ。ここ8年で9人赤ちゃんが生まれた訳だが、一番最近の2人、Gと大学院生Bは、いまだ授乳中。ボスも気を遣って、GとBのオフィススペースは、他のラボメンバーとは違う部屋になっている。

 とはいっても、二人以外立ち入り禁止という訳ではなく、必要に応じてディスカッションなどのために他のラボメンバーがその部屋に行くことも少なくない。

 つい最近まで、その部屋の前を通ると、ドア全開かつ正面のデスクに搾乳機が広げてあった。私は妻が使っていたからあまり気にならないが、用があって入る男子学生はドン引きしていた。



 実験の相談をしているときも、


G:Let me pump.


 いちいち断らなくていい。



 Bが中座しようとすると、


G:Hey B, are you pumping ?


 わざわざ言わなくていい。



 Bが席を立った後、実験の話に戻ろうとすると、


G:B is a good cow.


 やめんか。





 うちのラボに若者男子が定着しないのは、こいつのせいかもしれない。
 
  1. 2011/03/08(火) 10:46:03|
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小顔願望

 
 相変わらず不労所得稼ぎにいそしむポリ。


 ラボ案内して25ドル、とか。

 日本語の文を読み上げるだけで10ドル、とか。

 30分話ししたらランチ、とか。



 何かもらえれば、大概のことはやります。


---------------------------

 少し前、Stanford のポスドクメーリングリストに、EEG-fMRI session(脳波-機能的核磁気共鳴同時測定)被験者募集のお知らせが流れた。4-5時間拘束されるが、謝礼は100ドル。見逃す手はない。

 条件は、と見ると、

Requirements: no metal in body, right-handed, & not taking psychiatric medication

 よし、大丈夫。早速、参加したい旨を先方に伝えた。




 測定当日。同意書やらアンケートやらいろいろ書類を書かされた後、手術着らしきものに着替えた。この日はちょうど導入したばかりの新しい装置を使用するらしく、調整に結構時間がかかっていたので、機材の準備が出来るまで、実験室の外でその研究室のポスドクと雑談。日本とアメリカの新薬臨床試験(フェーズワン)の謝金額の話で盛り上がっていた。


 待つこと約2時間。そろそろ準備が出来たということで、担当の大学院生の女の子が脳波測定用のキャップを持ってきた。


 ところが、私をチラッと見た彼女、何を思ったのか、そのまま踵を返し、実験室に戻っていく。


 教授他数人と、こちらを見ながらひそひそ。


 ん? 最近特に悪いことをした記憶はないのだが。


 すると、自ら巻尺をもって私のところに来た教授、私の頭囲を測り、一言。


教授:Way too big.


 え?ええええええーーーーっ???


教授:悪いね~。君の頭に合うサイズのキャップがないわ。


 (-_-## 被験者の条件に、頭のサイズについての記述はなかったはずだが。


教授:キャップが入らないと測定できないから。帰って。





 今後5年間、このラボから出る論文、逐一チェックすることに決定。万が一、頭のサイズに関するバイアスの記載がない場合、通報してやる。
 
  1. 2011/03/01(火) 16:34:33|
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教わり方 -後編-

 
 先々週、Gのメインプロジェクトに研究費を出している財団主催のシンポジウムで、ボスが話をしたときのこと。


ボス:この共同プロジェクトの中核となっているのが、うちのポスドクGです。実験だけでなく、3つの研究室の橋渡し役として、彼女はその社交性を十分に発揮してくれています。今日お話しすることもすべて彼女が出したデータを彼女がまとめてくれたものです。私は何もしていないようなものです。


 いくら褒め上手なボスとはいえ、えらい持ち上げようである。シンポジウムの後、Gと話していると、そこに現れたボス、


ボス:今日中間発表した人、見事に2つに分かれたわね。ほぼデータが出揃っていた人と、n = 2 とか 3 で無理やり話を作っていた人。あたしは後者だけど。あんな scary なトーク、人生で初めてだったわ。G、データ出せ(-_-#


 持ち上げてたんじゃなくて、責任を押し付けてたんですね。普通ならボスとして理不尽だと憤りたいところですが、心中お察しいたします。  

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 枕はこのくらいにして、前回の続き。


 ボスの命により、まずGが私の手術を見学した後、Gの手術を私が監督するという二段構えでいくことになった。


 さあ、始めようか。ふと見ると。


 手ぶらかよ(-_-#     *断っておくが、手ブラ、ではない。そんな奴はいない。


 まあ、この5年間、人の話を聞くときにこいつがノートを取っているのを見たことがないので今更驚かないが。一応聞いてみるか。


ポリ:ノートは?


G:大丈夫。大体わかってるから。


 だったらなぜ成功率が30%なのか。




 手を動かしながらいろいろ説明していると、


G:へぇー。そーなんだー。知らなかったわー。
 

 わかってないじゃねーか(-_-#



 2匹分の手術を終え、次はGの番。すると、


G:・・・明日でいいかな?


 その姿勢が失敗の元なんだよ(-_-##





 翌日。


G:(マウスを開頭しながら)昨日うちの子がさぁ、初めて自転車に乗れてね、


 黙ってやれ。


G:あれ? こうするんだっけ? ここ、いつもうまくいかないのよね。あ、しまった。


 案の定、ろくに覚えていやしねえ(-_-#


G:あーあ、あたしの手術史上一番の失敗かも。あのね、いつもはもっとうまくできるのよ。信じて。


 信じない。



 こいつは、前回分類した

・その場でノートを取って覚えるタイプ
・その場ではノートを取らずに覚えるタイプ

のどちらでもないことがわかった。つまり、

・その場でノートを取らずに覚えないタイプ



 ほっといてもいいのだが、ボス経由でまた余計な仕事を増やされても困る。やむを得ず、Gが手を動かしている間、脇で指示を出しながら私がノートを取り、後でGに渡すという、前回書いた最強手段をとることにした。これならさすがに覚えるだろう。

 手術後、注意点を細かく書いた紙を手渡し、居室に戻った。ランチの後、実験室に戻ると、Gはいない。そして、床の上には、さっき渡した私のメモが。



 私が間違っていた。もう一つのタイプがいるんだ。すなわち。


・ノートがあっても覚える気のないやつ(-_-#



 もう絶対教えない。
 
  1. 2009/09/09(水) 04:40:21|
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教わり方 -前編-

 
 マニュアルのない新たな手法や実験機器の使い方を習う場合、教わる側はいくつかのタイプに分かれる。


-ノートを取りながら話を聞く-


利点:リアルタイムで書いたものが残るので、後で自分でやるとき確認しやすい。

欠点:書くことに気を取られるため、肝心なところを聞き逃す危険性はある。また、書いたことで満足して、実際になかなか覚えられない <私

 途中で遮られても気にしない親切なチューターであれば、確実な方法ではある。



-その場では聞く、あるいは手を動かすことに専念し、後からノートにまとめる-


利点:一連の流れをスムーズにつかめる。覚えたことを短期間のうちに呼び出すことになるため、記憶が固定化しやすい。

欠点:後から思い出せない場合、何度か試行錯誤が必要になることがある。

 元々ある程度記憶力に自信のある人には効果的な方法である。



 今までに体験した最も効果的な教わり方は、上記2つを組み合わせたもの。つまり、

-チューターが説明しながらノートを取ってくれ、自分は実際に手を動かす。後でチューターのノートを自分でまとめる-

 チューターが協力的な場合限定だが、これは覚える。



 あ、まだあった。


-1回聞いただけで覚える-


 超人。




 おおまかに言えば、その場でノートを取って覚える人と、取らずに覚える人とに分けられる訳だが、実は最近、もう一つ別のタイプがいることに気づいた。


---------------------------------------------------


 うちのラボで行なっている行動実験には、まずマウスの外科手術が必要である。なにぶん相手は生きている動物なので、手術がうまくいったからといってデータが取れるとは限らないが、最低限手術がうまくいかないとデータは取れない。


 先日ポスドクGが泣きついてきた。


G:もし、もし時間があれば、5匹くらい手術やってくれると嬉しいんだけど。


 自分の実験やらずに他の人のを手伝うと、ボスがうるさいんだよな。


G:大丈夫。ボスも頼めって言ってたから。


 あ、そう。珍しいな。なんでだろう。


G:あまり数がいない大事なミュータントマウスを使うんだけど、あたしの手術の成功率があんまり良くないからさ。


 ふーん。ちなみに成功率どれくらい?


G:3匹に1匹使えるかどうか、くらい。


 おい(-_-# ちょっと待て。初耳だぞ。



 うちの行動実験には必須のこの手術、実はそれほど難しいものではない。私の場合、もう7年近くやっているので、成功率はほぼ100%に近いが、他のポスドクや大学院生でも80%は超える。Gだってもう5年目である。それが、30%??


 そこに現れたボス。


ボス:悪いけどお願いできる? 特別なミュータントだから、もったいなくて。Gにはしばらく普通のマウスで練習してもらうわ。


 わかりました。


ボス:G、自分のプロジェクトは自分でやるのが原則なんだから、今回だけだからね。とりあえず、アキラの手術を見て、ちゃんと覚えなさい。


G:もちろん! ラッキー!!



 かくして、マウスの手術をGに教えることになったのだが・・・(続く)
 
  1. 2009/09/05(土) 05:01:16|
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美人過ぎる研究者

 
 水曜日。ラボミーティング前の雑談で、ボスとポスドクRが共通の知人研究者の話をしていた。


ポスドクR:UC○○の学生アンケートで、Aが “The sexiest faculty” に選ばれたんだって。


 今風に言えば、「セクシー過ぎる女性教員」ってとこか。


ボス:はぁ? Aってどう見てもセクシーじゃないわよね。


 辛らつですね。そういえば、ボスも昔「Faculty の中でアンジェリーナ・ジョリーに一番似てるのは誰?」という学生アンケートで、第2位でしたよね。


ボス:あー、そんな話もあったわね。フフ。


ポスドクG:そのアンケート、3位か4位が Bill だったんだっけ?


ポリ:シーッ。


ボス:何それ。どういうこと?


 だからそれは言っちゃダメだって。





 先日、とっても失礼なノーベル賞学者に “ugly” と面罵されたうちのボスだが、実際はどうかというと、自分のボスであるということを差し引いても、わりと美人だと思う。ここにドアップの画像を貼ったらいろいろと面倒なことになりそうなのでやめておくが、Stanford のオフィシャルアカウントで Youtube にアップされているこれ↓なら、大丈夫かな。





 ちなみに、「アンジェリーナ・ジョリーに似ているランキング」でボスに迫る勢いだった Bill とは、この方。

http://monkeybiz.stanford.edu/DanDavid.html


 学生アンケートの信憑性が窺い知れる。




 誤解を恐れずに言えば、女性研究者には結構きれいな人が多い。いや、ほんとに。高校・大学・大学院で私の周りが男ばっかりだったから、鑑識眼の閾値が下がってるだけなんじゃねーかと言われると返す言葉もないが。もちろん、絶世の美女がごろごろしている訳ではない。大体、「美人過ぎる」なんて言われているのは、美人であることを期待されない職業の人であって、「美人過ぎる女優」とは決して言われない。あの市議さんだって海女さんだって、きれいだとは思うが、「美人過ぎる」という形容には違和感を感じる。


 うちのボスにしても、きれいな方だとは思うが、「美人過ぎる」とはさすがに言えない。つまり、


「美人過ぎない女性研究者」


 ・・・褒めてないな。


 あ、過ぎたるは及ばざるが如し、っていうし、これなら褒めてるかな。


「美人には及ばない女性研究者」





 一番失礼なのは、私か。
 
  1. 2009/08/22(土) 05:35:11|
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晩節を汚すということ

 
 Cold Spring Harbor Laboratory のサマーコースに講師として招かれていたボス。レクチャーにジェームズ・ワトソンが来たらしい。DNA二重螺旋構造モデルを提唱したことで、フランシス・クリックらと共にノーベル医学・生理学賞を受けた、あのワトソンである。


ボス:レクチャーの後、何人かの講師と一緒に、彼とランチを取ったのよ。


 もう随分なおじいさんですよね。健在なんですか?


ボス:80歳は超えてるはずだけど、言葉はしっかりしてたわ。で、せっかくあたしのレクチャーに来てくれたから、神経科学について話をしようと思ったのよ。そしたら彼、あたしに向かってこう言ったの。

 “There has been no progress in Neuroscience for the last 20 years, because of so many woman scientists in this field, distracting man’s works


 ・・・凄いこと言いますね(-o-)


ボス:しかも、テーブルには他にも何人か女性がいたんだけど、彼なんて言ったと思う?

 “In the UK, women are pretty, but in the US, they are ugly

だって。


 ・・・ボケてんじゃないですか(-_-)


ボス:かもね。ジョークにしては全然面白くないし。せっかくサインしてもらおうと思って、彼の著書を持ってたんだけど、やめたわよ。


 そりゃそうでしょうね。





 この人、元々

「肌の色の濃い人種は性欲が強い」

だの

「デブは雇いたくない」

といった主旨の差別発言でしばしば世間を騒がせている。2年前には

「アフリカの国々の黒人の知性を白人と同様に高いとみなしてはいけない」

と公の場で発言したことが原因で、Cold Spring Harbor Laboratory の所長職を追われている。この種の報道にはいろいろ行き違いも生じるのかもと思っていたが、実際にうちのボスが面と向かって言われた上記の発言を考えると、暗澹たる気持ちにさせられる。






ボス:「性格は悪いが科学者として優秀」な人と「好人物だが科学者としてはいまいち」な人とでは、前者の方がまし、っていうけど、ものには限度があるわよねぇ。


 確かに。ボス選びとかポスドク選びのときは悩ましい問題ではありますよね、それって。



 あ、言われる前に言っときますけど、「人間としても科学者としてもいまいち」っていう場合は悩ましくもなんともないんですよね。はい。わかってます。すみません。すみません。すみません。
 
  1. 2009/08/15(土) 05:30:43|
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時には研究者のように

 
 今週の Journal Club、論文抄読会の当番は私だった。


 Journal Club で読む論文を選ぶのはなかなか骨が折れる。我々の研究にとって超重要かつエキサイティングな論文がちょうど出版されてたりすると一番楽なのだが、毎回そういう訳にもいかない。


 学術的にインパクトのある論文がないときはどうするか。そういう場合、私は別の意味でインパクトのある論文、つまり突っ込みどころ満載の怪しさ全開論文を選ぶことにしている。手抜きではない。実際問題、重要論文なら淡々と結果を紹介すれば良いが、そうでない場合、笑いを取るためには過去の関連論文も含めてじっくり読み込まなければならないし、必要以上に場を盛り上げるためにも PowerPoint のカスタムアニメーション機能をフル活用しなければならない。私はそういうことには労力を惜しまないので、決して手抜きではないことがお分かりいただけると思う。


 で、今回読んだのが、まさにそういう奴。


 まず、相当量の実験をこなしているにもかかわらず、著者が一人。レビューではない。れっきとした Research Article である。通常こういう場合、ラボ内で孤立しているシニアポスドクだとか、ボスがデータを信用してないシニアポスドクだとか、なんらかの問題があるケースをいくつか聞いたことがあるのだが、


ボス:この人、教授よ。確か60歳くらい。
 

 還暦過ぎても自分で手を動かして実験している研究者は個人的には嫌いではないが、そこそこの雑誌に論文1本出せるくらいの実験をたった一人でやられた日には、ラボメンバーからしてみれば、

「遊んでる暇があったら研究費取って来い、じじい」
「実験は私たちがやりますので、グラント申請とか論文チェックとかしていただけないでしょうか、先生」

と煙たがられていても不思議ではない。



 それから、実験の成功率が低い。平均値と共に、個々のデータを全てプロットしていて、半分成功・半分失敗、平均したら効果なし。同じ手法を使っている別の論文では、当然ながら平均しても一定の効果は出ている。

 まあ、実はこの人が正直で、他のグループが失敗例を故意に無視している可能性もなきにしもあらずだが、先に指摘した点を考慮すると、

「おじいちゃん、大丈夫?」

と聞きたくなってしまう。



 更に、予想と異なるネガティブデータが多い。予期しない結果が得られるのは研究の醍醐味ともいえるが、ここまでことごとく予想が外れていると、単に予想のし方に問題があるんじゃないか、と(-_-)



 結論も怪しい。二つの仮説AとBを立て、Aに対するポジティブデータが取れなかったのできっとBだろう、と言うのだが、正直仮説は他にも立てられる。


 例えて言えば、(あくまで想像の世界だが)自民党総裁選に立候補した東国原前宮崎県知事が夜中に公園で酔っ払って裸踊りしたため失脚、もう一人立候補していた舛添前厚生労働大臣が「総裁に最もふさわしい」と勘違いされるようなものである。




 一番の問題は、ここまで私がツッコミ倒した後、引き続いてポスドクGが担当した Progress Report がネガティブデータのオンパレードだったことか


G:いいのいいの。いざとなったら Journal of Negative Results in BioMedicine に出すから。


ボス:そのときは一人で書いてね。


 なるほど。こうやって single author の論文が出来上がるのか。
 
  1. 2009/06/27(土) 09:54:35|
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