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今日も脳天気

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北風と太陽

 長女が週一回通う日本語補習校は、現在夏季集中学習期間中。この2週間は、普段と違って毎日授業がある。ここで先週、ちょっとした事件があった。

 金曜日、仕事から帰ってきた私を出迎えた長女の左腕に、大きな絆創膏が貼ってある。涙ながらに話す彼女によると、補習校でクラスの男の子に、はさみで切られた、と言う。
 案の定学校では大騒ぎになったらしい。担任、教頭、それから当事者のお母さんから謝罪の電話があったとのこと。幸い、5センチほどの切り傷自体は浅いものだったが、一つ間違えば、とんでもないことになりかねない。状況を把握するために、まずは長女の話を聞くことにした。
 彼女によると、

先生に紙くずの片付けを命じられた長女、ゴミ箱を持って教室を回っていたところ、自分の隣のD君の机の上が、紙くずであまりにもぐちゃぐちゃだったので、片付けようとしたら、近くではさみを持って遊んでいたD君に切られた

とのこと。
 
 さて、どうすべきか。ちょっと思案。普段は子供同士の争いにあまり口を出す気はないのだが、刃物で切られたとなると、話は別。しかも、この D 君、これまでにもよく問題を起こしている。運の悪いことに、先生は現場を見ていなかったらしい。
 
「よくもうちの娘を傷物にしてくれたな!この落とし前はどうしてくれる!」
 
と、親をどやしつけるのは簡単。
 
「いつもいつも問題ばかり起こして、何しに学校に来てるんだ!」
 
と、D君に怒鳴るのも簡単。
 
 でも。
 
 ここはアメリカ。なんなら訴訟沙汰に持っていくという手もある。
 
 でも。
 
 それで、D君は反省するだろうか。怒られるから、ではなく、相手を傷つけることが良くないことだとわかってくれるだろうか。
 
 はさみで相手を傷つけたことは、問答無用で悪いことである。でも、何か理由があったかもしれない。片方からの言い分だけでは、全体は見えてこない。それを棚上げされて罰せられたら、本当に反省しなければならないことが見えなくなってしまわないだろうか。
 
 北風になるのは簡単。でも、一度北風になると、なかなか軌道修正できない。
 子供を叱るときも、一旦怒り始めると、自分の感情のままに怒り続けてしまう。
 実験も同じ。独りよがりで強引なやり方では、おかしいと気づきながらそのまま突進することになりかねない。
 
 
 翌日は授業参観だった。学校に行くと、D君のお母さんが謝りに来られた。謝罪を受け入れた上で、こう伝えた。
 
私:D君に直接話を聞いてみたいのですが。
 
 授業終了後、お母さんと担任の先生のいる前で、D君に話を聞いてみた。彼によると、
 
紙を切って何かを作っている最中、友達としゃべっていたら、彼女が来て紙を片付けようとしたので、慌ててまた紙を切り始めようとして、間違えて彼女の腕にはさみが当たった
 
とのこと。
 まあ、見方は違うが、状況については二人とも言っていることは大体同じだった。
 
 D君から話を聞いている間、D君のお母さんも担任の先生も口を出さなかった。D君は、ちゃんと自分の言葉で話したし、その後、お母さんに促されてではあるが、
「ごめんなさい。もうしません」
と言ってくれた(うちの娘には、前日、事が起きた後、謝っていたらしい)。
 
 よし。じゃあ、これでおしまい。
 
 これが一番良い方法だったのかどうかはよくわからない。相手は小学校2年生だし、責任のある親とだけ話をつければよかったのかもしれない。父親(アメリカ人)が出てこないところに、不満がないわけでもない。
 
 でも、今回はこれで良しとしよう。D君はきっとわかってくれたと思う。
 
 
 今回、一番割を食ったのは、痛い思いをした上に、妻に
 
「他人の机の上を掃除する暇があったら、自分の机をきれいにしなさい!」
 
と言われて、思わぬところで藪蛇になってしまった、
うちの娘だったかな。
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  1. 2007/06/27(水) 04:28:01|
  2. 育児は育自 ―凸凹夫婦のドタバタ子育て
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