研究者として独立し、研究費を獲得するためには、「他の人がやっていない」研究を計画しなければならない。これにはいくつかの種類がある。すなわち、
1. 誰もが思いつかないようなプロジェクト
2. 誰もが面白いと思っているが技術的に実現できていないプロジェクト
3. 大して面白くないので誰もやらないプロジェクト
実際に自分のオリジナルプロジェクトをいろいろ妄想し、ふと我に返ると、それらは3番、つまり「すきま家具」のようなアイデアばかりだったりする。サイエンスに対する貢献という意味では、このようなプロジェクトもそれなりに重要である場合もあるのだが、
「研究なんてうまくいくかどうかは誰にもわからないが、一番うまくいったと仮定したときにそれがものすごく面白い研究でないのならば、それを始める価値はない」
という利根川さんの言葉を、もう一度噛みしめてみることになる。
そういう意味では、1番が、独創的かつエキサイティングな結果が予想されれば理想的だと思う。
しかし、この「独創的」というのが一筋縄ではいかない。
例1.
中学生の頃、美術の授業で
「レコードジャケットを作る」
という課題が出た。自分の好きな歌・アルバムを選び、それに合ったレコードジャケットを、デザインはもちろん、紙の色、素材に至るまで自分で考え、作製するというものである。大きさは LP 盤サイズ。<当時はまだ CD はなかった
考えた。絵の下手な私が人より目立つにはどうすればよいか。
レコードジャケットというと、当然皆正方形のものを思い浮かべる。でも、実際のレコードは円。ならば、円形のケースを作れば、目立つ、かつ実用的なのではないか!
円形のケースを作ろうとすると、糊しろの部分が難しい。2枚の円盤を張り合わすだけでは、強度に問題が生じる。それでも極力円に近づけたかったので、正方形の半分に正60角形の半分が融合した形のケースを作ることにした。
角度をちまちま計算し、展開図を描き、糊しろがうまく折れ曲がるように工夫し、ついに完成。さて、レコードを入れてみよう、としたその時。
レコードの内袋(半透明の奴)が正方形であること、判明(;_;)
入らねーよ(-_-#
レコードを直接入れるのはためらわれたので、結局使えなかった。
このように、アイデアが良くても(良かったのか?)実用的でないと、それは単なるアイデア倒れに終わってしまう。
ならば、2番はどうか。
例2.
中学生の頃、秋の遠足で吾妻山に登ることになった。おやつは500円まで。バナナは含まれない(^o^)
考えた。限られた予算で、注目を集めるにはどうすればよいか。<なんでやねん
子供の頃からアイス大好きだった私。立派なおやつだけど、遠足でアイスを食べてる子は見たことがない。そうだ!アイスを持っていこう!
まず、発泡スチロールの箱を手に入れ、さらに電話帳で氷屋の場所を調べて、ドライアイスを1kg買ってきた。ナップサックに箱を入れると、他の物がほとんど入らない。他の持ち物を極力減らし(<莫迦)、ふと肝心のアイスをまだ買っていなかったことに気がつき、慌てて近くの駄菓子屋に行き、唯一売っていた「ガリガリ君」を1本購入。
ドライアイス500円に対し、ガリガリ君50円(<大莫迦)
山の上で皆汗だくになる中、さっとアイスキャンディーを取り出し、得意顔でほおばる自分を想像し、興奮してなかなか寝付けなかった(^o^)
さて、当日。・・・秋の吾妻山を甘く見てはいけない。
激寒(-_-#
頂上で、持ってきたカルピスの原液とお湯でホットカルピスを作って皆の賞賛を浴びているライバル(?)を横目に見ながら、それでも意地で食べましたよ、ガリガリ君。震えながら。(<持ち物を減らさざるを得なかったせいで、防寒具もなし)
オリジナリティとは、かように難しいものである。 <「お前は研究者に向いていない」という意見は却下
- 2007/08/18(土) 04:24:46|
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