実験装置の電源を立ち上げているところに、珍しくボスがやってきた。見ると、カメラマンらしき女性が一緒にいる。
ボス:この間から参加している Bio-X プロジェクトのウェブサイトに、あたしの写真を載せるっていうのよ。
で?
ボス:
「研究者らしく見える」写真を載せたいらしいから、この装置の前で撮ろうかと思って。 今まさにこの実験装置で実験を始めようとしていたところですが、全然構いませんよ(-_-)
ボス:この人がカメラマンのジェシカ。
悪いけど、セッティングを手伝ってくれる? まあ、ここを使われる以上、実験できるわけでもないですし、全然構いませんよ(-_-#
ボス:
あたしはオフィスにいるから。準備が出来たら電話してくれる? 私の時間は犠牲にしても、自分の時間は無駄遣いしたくないようですが、もちろん全然構いませんよ(-_-##
撮影が始まると、ポーズを取るボスの傍らで、照明用の大きなボードを持たされたり、オシロスコープの画面をそれらしく調整したり、何かと忙しい。
・・・一体何をやってるんだ、私。 ボス:ラボコート(白衣)着た方が
実験しているように見えるかしら? いや、そのフローレンス・ジョイナーみたいな爪を見ただけで、実験しているようには全く見えませんから。
ジェシカ:真面目な顔ばかりじゃつまらないわね。あなた、ジョークを言って彼女を笑わせてあげてくれる?
・・・誰か別の人呼んで来ていいですか?
ボス:そういうときのために、ジョークのストックを持ってないとダメよ。
そういうものなんですか。
ボス:そうよ。
そうでないと、アメリカでは生きていけないわよ。後で教えてあげようか? いえ、私の場合、ジョークの前にまともな英語をしゃべれるようになるのが先ではないか、と。
ボスもカメラマンも女性だからなのか、数十枚撮ってもなかなか満足いくものが出来ないらしい。突然、
ジェシカ:ちょっと、あなたもそこに座ってくれる?
へ?
ジェシカ:「モニターを指差して結果を説明しているポスドクの話を聞くボス」っていう構図はどうかしら。
ボス:あ、それは名案♪
ジェシカ:
はい、正面を向いてにっこりして。・・・あ、あなたはモニターの方を指差して、
ちゃんと説明しているふりをしなきゃ。 それって、「一生懸命説明するポスドクを笑顔で無視するボス」の図になるんじゃ・・・(-_-;
ジェシカ:あ、そうだ。私が合図したら、ゆっくりこっちに顔を向けてくれる?
こうですか?
ジェシカ:そうそう。
ほら、シャッタースピードを落としたから、あなたの顔がぼやけてるでしょ。こうすればどちらが主役かはっきりするし。
・・・そうまでして私を入れる必要が一体どこに(-_-#
ということで、先日の「
銀幕デビュー」に引き続き、モデルデビュー決定。3ヵ月後、Bio-X のサイトで、ボスの隣で背後霊のように写っているのが私です。
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- 2007/10/31(水) 04:58:16|
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