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今日も脳天気

役に立たない♪ 意見しない♪ 仲良きことは美しき哉♪

SOS

 
(註:本日の日記は、専門用語を知らないと何が面白いのかよくわからないと思われることを、あらかじめお断りしておきます)


 先月、恒例の Lab Night (所内発表会)があった。自分の研究を Department の中で発表するイベントで、各ラボから4-5人のポスドク・大学院生が自分の研究のプレゼンテーションを行なう。


 まず、ボスが自分のラボの発表者を紹介する。今回ボスが私のことを紹介するときに使ったフレーズが、

“He is our Lab-911”


 ボスいわく、

「最近、なんかトラブルが起きても、誰もあたしのところに来ないのよね」

 ・・・だって、やれ保育園だ、やれ旦那とランチだ、やれこのクソ寒いのにプールだ、とか言って、ほとんどオフィスにいないじゃないですか。




 実のところ、トラブルシューティングには結構自信がある。


 なぜか。


 これまでにものすごくたくさん失敗しているから(;_;)



 うちのラボの連中が陥る状況は、ほとんど既に経験済みである <自慢にならん



「実験装置が立ち上がらないんだけど」

 あー、ヒューズが切れたんちゃう? <よくある。最初に疑うところの一つ



「電気泳動したのに、バンドが全然見えないよー」

 ゲル、バッファーじゃなくて蒸留水で作ったやろ(-_-# <2度ほどやった(-_-;



「どうして凍結切片がボロボロになるの?」

 温度低過ぎ。プロトコル読め(-_-# っつうか、少しは自分で条件振れ(-_-##



「なんでかわからないけど、記録が取れない」

 ・・・電源が入ってないやんけ。目ぇ覚ませ、こら(-_-##



 かくして、「あいつに聞けば、大概のトラブルは片付く」という評判が出来上がることになる。



 まあ、今でこそ偉そうにしているが、長くやってりゃ誰でも経験値は増えるわけで、最初の頃は、とても他人に言えないようなミスを何度もしでかしている。


 ほんとに洒落にならないので、詳しいことは、ヒ☆ミ☆ツ(^o^)



 でも、世の中、上には上がいる。




 大学院生の頃。研究のため、とある製薬会社からうちのラボに出向してきていたSさん、ある日ずいぶんと困り果てた様子。塩化セシウム密度勾配超遠心法によるプラスミド精製がどうしてもうまくいかないらしい。粗精製したプラスミドをどんなに大量に放り込んでも、出るはずのバンドがまったく出てこないという。

 今時塩化セシウム超遠心法なんて誰も使わないかもしれないが、当時はわりとポピュラーな DNA 精製法だった。それほど難しい手技ではないのだが、とりあえず、最初から最後まで実験に付き添ってみることにした。


 粗精製は大丈夫そう。溶液の濃度も正しいし、チューブのシーリングもOK。超遠心機のセッティングも間違いない。


Sさん:バンド出るはずだよね?


 見た限り、問題なく出るはずだと思いますよ。


Sさん:そうだよね~。おかしいな~。何回やっても出ないんだよな~


 おかしいですね。


Sさん:大体あんまり好きじゃないんだよね、この方法。エチブロ(発癌性物質)大量に扱わなきゃならないし


 確かに。


Sさん:遠心が終わってから、いくらローターを逆さにして振っても、チューブがなかなか出てこないし


 ・・・へ? 今、何か恐ろしいことおっしゃいませんでした?


Sさん:え? だから、遠心した後って、チューブが取り出しにくい・・・


 Sさん、自分が何やってるか、わかってます? 超遠心で密度勾配を作っているんすよ? チューブ取り出す前に逆さにして振ったら、どうなるかぐらい考えろよ(-_-##


 かくして、超遠心後「普通に」そおっと取り出したチューブには、見事な極太バンドが。



 今頃、どうしてるかなぁ? 持○製薬の佐○さん。
 
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  1. 2008/02/27(水) 05:22:20|
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