ボスの勢いは、とどまるところを知らない。
ボス:あなたとのミーティング、毎週水曜日の3時よね?
はい、そうですが。
ボス:今週から変更してもいい?
構いませんけど。なんでですか?
ボス:あたし、その時間、プールに行きたいのよね。週3回泳ぐ時間を作るのはなかなか大変なのよ。
・・・。
ボス:で、代わりにいつが良い?
いつが空いてるんですか?
ボス:月曜日の4時、ね。
選択の余地がないじゃないですか。「いつが良い?」というのは、幻聴でしたか。
この個別ミーティング、皆が何をやっているか、何をやろうとしているかを、細かいところまでボスが把握したいというのが、元々の動機である。下々の者としては、
「予想外のデータで、驚かしてみたい」
という悪戯心が働くことも多々あるので、ボスに相談せずに実験することももちろんある。ただ、つまらない結果だった場合はもちろん、微妙な結果でも、ボスの事前の同意がない以上、報告しづらい。
他のポスドクや学生と、その微妙な結果についてこそこそ話していると、妙に勘の鋭いボスが、
「まさか、何か秘密の実験してたりしないでしょうね」
とつっこんでくる。
一ヶ月ほど前、大学院生Bから、彼女のプロジェクトについて相談を受けた。ふと思いついたアイデアが彼女の興味を引いたのだが、一応
「ボスの意見も聞いてみてね」
と念を押しておいた。
先週、興奮気味のBがエキサイティングなデータを持ってきた。どうやら予想が当たったらしい。ボスに見せたの?と聞くと、実はこの実験のことをボスに話したら、
「それは優先度が低い」
と、やんわりダメ出しされたのだそうな。その反対を押し切って、こっそり無断でエキストラの実験をしたことは良くは思わないはずだが、まあずっと秘密にしておくわけにもいかないし、結果が面白いので大丈夫なんじゃないかと、Bをボスの元に送り出した。
しばらくして、Bと共に皆の前に現れた御機嫌なボス。
「ほら、よく言うじゃない。最初からボスになんか相談しちゃダメよ、って」
その場にいた全員、目が点(・o・) ・・・いつも言ってることと、えらいこと違いますけど。
「え?あたしもいつもそう言ってるでしょ」
初耳ですが(-o-) じゃあ、今後は相談なしで、大手を振って実験しても構わない、ということですね?
「それはダメ」
あー、早くボスになりたい。
- 2008/06/18(水) 04:07:34|
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