先日、とある飲み会で研究者ブロガーの方とお話しする機会があった。最近忙しくて更新できないということなので、ここで紹介して良いかどうか判断しかねるのだが、実は研究分野が近く、よく専門的な話題を ROM していた経緯があるので、更新をリクエストしておいた。
すると、その場にいた、ここのブログを知っている人が、
「ポリさんのは最近愚痴っぽいですね」
いえ、最近に限りません。このブログのポリシーは「
役に立たない (専門的な話を一切しない)」「
意見しない (時事ネタもなるべく扱わない)」ですから(^_^)
世の中には尊敬すべき研究者ブロガーの方々がたくさんいらっしゃる。「お勉強系」と銘打たれたうちのサイドバーにリストアップされているブログは、時に教科書にも出てこないような専門的知識を与えてくれる、お役立ちブログである。
あ。まずい。「非勉強系」が役に立たないと言っている訳では
決してありません 。非専門的情報に関しては、いろいろ参考にさせていただいておりますし、どっちかというと、自分に近い「非勉強系」ブログの方が大好きで、・・・
あ、これもまずい。「お勉強系」が嫌いだと言っている訳では
決してありません 。もう、全部大好きで・・・
もうええ。深みにはまるだけ。
とはいえ、私も伊達や酔狂で日記をしたためている訳では、ないとは言い切れないか(-_-; ・・・これじゃきりがないな(-o-) つまり、「役に立たない」ことを自覚しているとはいえ、それは読者にとって「役に立たない」のであって、私自身にとっては必ずしも時間の無駄でもないのである。
どんな文章であれ、何かを書くときには、自分の考えを頭の中で再構築しながら、出来る限り論理的であろうとしているつもりである。結果的に論理的かどうかは別にして(^_^;、そういう思考実験を継続的に行なうことで培われる文章構成力は、言語・状況を問わず役立つはずである。
以前ぺんたさんもおっしゃっていた が、自分の論文だけでなく、他人の文章を読みながら、
「ここをこうしてこうすれば、もっと話がよくわかるようになる」
などと考えているときは、日記を書くときと似たような思考回路を利用していることにふと気づくことがある <だからあかんのか?
問題は、どんな書き物でも
オチがないとなんか寂しいと感じるようになってしまった こと。それから、時々
“Interestingly
(^o^) , …”
とか
“Unfortunately
(-_-) , …”
とか付けたくなることくらいか。
やっぱり、研究者生命を絶たれる前に、この日記止めたほうが良いかも。
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2009/04/29(水) 11:52:30 |
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今月末から来月頭まで、自分のグラント締め切り、共同研究のグラント締め切り、所内発表会でのプレゼンテーション、ラボミーティングでの発表が重なり、正直かなりいっぱいいっぱい。どれか一つでも免除してもらえないかという淡い期待を抱いて、ボスに掛け合ってみることにしたのは、先週木曜日のこと。
1時間後。
なんとなく、全部出来そうな気になる。舌先三寸で部下をその気にさせるとは、さすがボス。
翌日。
ボス:あたし、これからしばらく、
何を言われても5分以上は覚えていられないから 、必要なことは紙か e-mail に書いてちょうだい。
どうしたんですか?
ボス:元々今日締め切りのグラントと来週火曜日締め切りの論文再投稿があるのはわかってたんだけど、あとグラント2つ、来週中に出すことにしたの。
私など足下にも及ばない multi-tasking。さすがボス。
ボス:あ、NIH の Challenge Grant はあなたと R と B のプロジェクトで出すからね。これとこれのデータ、あと Aim 2 の文章書いておいて。
・・・もういっぱいいっぱいだって、昨日言ったじゃないですか(;_;)
そして今週月曜朝。
ボス:Challenge Grant の学内締め切り、今日の夕方5時よ! さっきオフィスから連絡があって、
「No Exception」 だって。遊んでる暇ないわよ。
今週だということはわかってましたが、き、今日ですか??
ボス:
じゃあ、アイスクリーム欲しい人! 全員挙手。 ・・・なんという飴とムチの使いよう。さすがボス。
戦争のような状態が続いた半日が過ぎ、夕方4時半。
ボス:あと30分! 最終チェックするから全部あたしのところに添付ファイルで送って。
そして5時。R、B と私3人で、互いの健闘を称え合っているところに、再びボス登場。
ボス:ちょっといくつか直したいんだけど。図も一つ追加したいし。
R:・・・5時過ぎてますよ?
ボス:あー、さっきオフィスの担当者に電話したんだけど、埒が明かなかったのよね。
ポリ:確か「No Exception」って言ってましたもんね。
ボス:そうだったっけ?
書いといてくれないと、5分以上覚えていられないのよ。 で、今、更に上の責任者に回してもらって、交渉中。ま、
所詮「学内締め切り」だしね 。
結局この後4時間ほど残業している間に、期限引き伸ばしOKが出たとのこと。
最後まで妥協を許さない姿勢、なんでも電話1本で片をつける交渉術、自らの基準で見切り発車し、それが受け入れられる先見の明、そしてこのすがすがしいまでの
オレ様ルール 。どれをとっても、さすがボス。
私、ボスになれそうもありません(;_;)
2009/04/25(土) 04:34:49 |
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最近知り合った人に私の職業を聞かれた妻が「ポスドク」と答えたところ、
「
・・・それは大変ですね 」
と心底同情されたそうな。ハイリスク・ローリターンな仕事であることは百も承知だが、他人に言われるとなんかムカつく(-_-)
実際には私の公式な身分はポスドクではない。つい先日、こんなものをもらった。
ポスドク修了証書。どうだ、参ったか。
貰ったときは、東京タワーの昇り階段認定証みたいな感じで、良い記念になる♪ と一瞬喜んだのだが、よく考えてみると今ひとつ腑に落ちない。
スタンフォードでは、Postdoctoral Research Fellow、いわゆるポスドクとしての身分は最長5年までと内規で決められている。証書にも記されている通り、私の肩書きが Research Associate に変わったのは2007年11月。なぜ今頃になってこんなものをくれるのだろうか。もしかして、暗に「
まだいるの? 」と責められているのだろうか。
そもそも一体何のためのものなのかがよくわからない。卒業証書などとは明らかに性格が異なるので、これをもらったからといって何か得するとは考えにくい。通常はポスドクの最長年限などまっとうする前に独立していく人が多いことを考えると、むしろ出来の悪さを証明する物のような気もしてくる。やっぱり、暗に「
いつまでいるの? 」と責められているのだろうか。
ボス、ボス、私、まだここにいてもいいんでしょうか(;_;)
2009/04/22(水) 04:30:03 |
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最初のプレスクールを3週間で追い出されてしまった 次女。あれから、半年。現在2つめのプレスクールで奮闘中。
次女:Rは英語しゃべれるんだよ!
「少し」とか「前より」みたいな副詞がつかないところが、強気ですな。
次女:ランチボックスの蓋が開かないときは 、
“Open it!” ちょっと命令口調が気になるけど、ま、いいか。
次女:本読んで欲しいときは 、
“Read this!!” ・・・えーと、今度言うときはプリーズとかつけてみようか。
次女:お話の途中でトイレに行きたくなったら
“Stop it!” 、それから
“Wait!!” 王様ごっこだな、そりゃ(-_-)
相変わらず先生や友達との意思疎通は楽ではないようだが、半年前と比べれば、格段の進歩といえる。
一方、英語には問題ないはずの長女。先日学校から持ち帰ってきた宿題は「“How to” Book」。何かのやり方が書いてある本を1冊選び、皆の前で実際にデモンストレーションして、かつやり方を説明してみようというもの。
最終的には折り紙の本を選んだ長女だが、実は料理が良かったらしい。
長女:VやC(クラスメート)が料理にするって言うし、あたしも食べられる物が良いと思ってライブラリーに行ったら、ちょうど “How to make an apple”っていう本があったの。
ほお。
長女:それでね、リンゴのデザートの作り方を調べようと思って読み始めたら、まず
“Plant a seed” って書いてあるんだもん。
・・・そりゃまた、先が長そうやな(^_^;
長女:ひどいでしょ。
ひどいのは本じゃなくて、探す場所を間違えている君の方だろうが。
日本語補習校も今月からついに4年生。早速国語の宿題が出たというので、どんな宿題か聞くと、
長女:「フクロネズミについて説明しなさい」だって。
あー、なるほど。最初の単元は有袋類についての科学読み物なのか。と納得して、数日後。そういえば、フクロネズミについて調べるのはどうなった?
妻:違うのよ。先生からのお知らせをよく読んだら、「慣用句・ことわざを一つ選んで、説明しなさい。
例 袋の鼠 」っていう宿題だったのよ、ったくもう。
親の助けが必要なくなるのはいつの日だろうか。
2009/04/18(土) 04:55:16 |
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誰に似たのか 、相変わらず忘れ物が多い長女。妻に叱咤されながら、ばたばたと登校の準備している。
時間ぎりぎりになり、ようやく二人でチャリで出発した途端、2階から
「忘れ物―――!!」
と叫ぶ声が。もう時間もないので、しかたなく私が階段を駆け上り、ドアを開ける。
ポリ:何を忘れたんだ、一体(-_-#
次女:おべんとー(-o-)
ポリ:ったく、何してるんだか(-_-#
妻:
あんただよ(-_-## あ。私でしたか。
ラボに着くと、なんか首が痛い。動悸・息切れ・眩暈もする。目もかすんできたような気がする <100歳の爺さんか
水曜にジャーナルクラブで私が紹介することになっている論文を読んでいるうちに、今度は睡魔に襲われる。こりゃいよいよダメかなと絶望に打ちひしがれつつ、気分転換に屋外で読むことにした。
雨季も終わり、おそらくはこれから10月まで一滴の雨も降ることはない。爽やかな風と春の陽射しの中、5分程そぞろ歩き。気がつくと、私の好きな
ロダン庭園 に。
オークの下のベンチに腰掛ける。無造作に置かれた何体ものロダンの彫刻の中を歩く、年配のカップルと学生らしき4人組。パームツリーの並木とオークの枝を行き交う鳥達。ウッドペッカーが木に穴を穿つリズミカルな音。そして、彼方から近づく
「天使の羽ばたき」 。
ここは。
なんという贅沢な空間。
復活。
2009/04/15(水) 05:12:10 |
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小学生の頃、祖父に
「『健康』は何の略だかわかるか?」
と聞かれたことがある。二字熟語だと信じて疑わなかった私にとって、「健康」が「健体康心」という四字熟語の略だと知ったときの驚きは、かなりのものだった。以来、言葉の短縮に対して、あまりネガティブな感覚は持ち合わせていない。
しかし。
KY に代表される、ローマ字変換後の短縮。これはいただけない。オリジナルの形がまったく予想できない(-_-#
kwsk →詳しく
くらいだったら、お、うまいねと思わんこともないが、
AM →後でまたね
HK →話変わるけど
FK →ファンデーション、濃いね
・・・わかるか、そんなもん(-_-##
なんでもかんでも省略するのは日本人の専売特許かというと、そうでもない。
ASAP とか FAQ が何の頭文字をとったものかくらいは渡米前から知っていたが、かなり頻繁に使用される短縮形であるにもかかわらず、こっちに来るまで聞いたこともなかったものも多数あった。
FYI なんて、メールを転送する際にうっかりキーボードに触っちゃっただけかと思っていたし、パーティーのお知らせの最後に RSVP と書いてあったりすると、えらいこと高級なブランデーが出るんだなぁ、と感心したりしたのは私だけではあるまい <おのれだけじゃ
BYOB くらいになると、もう何でもアリなんじゃないかと <でも、実際よく使われる
そういえば、以前
「恐怖の寿司屋ベスト3」 として紹介した、これ↓
この TGI (通常は TGIF) が何を意味するかというのも、渡米後3年間ほど知らなかった。うちのラボのメンバーは全員知っていたので、アメリカでは常識なのだろう。
ちなみに、この寿司屋、潰れたもんだとばかり思っていたところ、実は近くで復活していたことが判明。
相変わらず電飾(-_-) 曲がりなりにも寿司屋を標榜する以上、少しは日本人の心の琴線に触れる努力をしても罰は当たらないと思うのだが、いかがなものだろうか。
実は最近、家から車で30分ほどのところに新たな寿司屋を発見したので、早速挑戦してみた。
OEC Sushi ? はて、一体何の略だろう?と、考えること数分。口に出して発音してみて、あっさり解決。
脱力(-o-)
2009/04/11(土) 04:37:05 |
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無駄に豊富な失敗経験を活かし、いつしか
Lab-911 として雑用係と化している 頼りにされている ポリ。
朝。建物の2階にあるラボに着いたとほぼ同時に、内線電話がかかってきた。
大学院生B:実験制御システムがうまく立ち上がらないんだけど、今時間ある?
地下の実験室に行くと、BとポスドクSが困り果てている。3台接続しなければならないコンピューターのうち、1台がうまくコミュニケートできないらしい。
ポリ:こういうときは、リブート(一度全部電源をオフにして立ち上げ直す)が一番単純な解決法なんだけどね。
やってみる。
直る。
昼前。再び地下から内線電話。
ポスドクS:ちょっとあたしには手に負えないトラブルなんだけど、今時間ある?
地下に行ってみる。
ポスドクS:エラーメッセージがどうしても消えないのよ。
ポリ:リブートはしてみたんだよね?
ポスドクS:
してない。 ポリ:やれ(-_-#
リブート。
直る。
午後。三度目の内線電話。
ポスドクG:緊急事態なの! いますぐ来て!
地下に行ってみる。
ポスドクG:いつも取れるはずのマウスの眼球運動の記録が全然取れないのよ!
ポリ:・・・リブートはしてみたんだよな?
ポスドクG:
してない。 ポリ:今すぐやれ(-_-##
リブート。
直、らない? あれ?
ポスドクG:
(勝ち誇ったように) ほら、おかしいでしょ。
うーむ。じゃあ、どっかのケーブルの接続がおかしいのかな?どれどれ、まずは
マウス ネズミから出ているケーブルは、と。
ん?
この
マウス ネズミ、ぴくりとも動かないんだけど。
ポスドクG:え? あ、ほんとだ。
死んでる。 さっきうまくセットできなかったとき、強く押し付け過ぎたかなぁ。
かなぁ、じゃねえ(-_-##
2009/04/08(水) 04:21:58 |
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学会会場やセミナー中に居眠りしている人がいれば、日本人か老人のどちらかと思ってまず間違いない。斯く言う私も、集中しているときは良いのだが、一旦集中力が途切れると夢の世界にいざなわれてしまうことが多々ある。
不思議なことに、セミナー中に寝ている若いアメリカ人というのはほとんど見たことがない。日本以外のアジア人は必ずしもその限りではないが、それでも日本人ほどではない。半分以上が居眠りしている日本の地下鉄内の風景を思い出すにつけ、これは日本人の国民性といっても過言ではないのではないだろうか。
あー、そういえば一人、例外がいたんだった。我がラボの名物ポスドクGである。
うちのラボは人数が少ないので、さすがの私もラボミーティングでは居眠りできない。しかし、Gにそんな理屈は通用しない。ちょっと難解な論文紹介のときなど、開始とほぼ同時に舟を漕ぎ始める。
彼女が凄いのは、最後に目覚めたところでなんと質問をするのである。
G:
ちょっと 聞き逃したかもしれないんだけど、 ・・・
「全部」聞き逃した、の間違いじゃないのか?
昨日の招待講演。精神生理学における「脳はどのようにして時間を認識するか」という命題を、細胞・ネットワークレベルで解析するという面白いトピックだったので、私も珍しく(^o^)最後まで起きて聞いていた。うちのボスがホストだったこともあり、ラボの面々はセミナー室の前方に陣取っていたのだが、ふと見ると、いつの間にかGだけ席を移動している。一番後ろの、ちょうど
ボスの死角になる位置 。非常に意図がわかりやすい人である。
セミナー後。ラボに戻る道すがら、
G:実験データの話に入ったところで寝ちゃったから、結局イントロとまとめ
しか 聞いてなかったんだけど、
ロジックがクリア だったから、私にも理解できたわ。
そりゃ、間がなければさぞかし
クリア なことだろうよ。
しばらくしてラボに戻ってきたボスにセミナーの感想を聞かれたG。
G:He is a good speaker. I like his talk. His story was really
straight-forward .
あんたのそのクソ度胸を、少し分けて欲しい。
2009/04/04(土) 04:42:49 |
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日中汗ばむほどの陽気に恵まれた先週末。Mt. Shasta への小旅行を楽しんできた。
道中、現在我が家で大ブームを巻き起こしている ABBA のCD 「Gold: Greatest Hits」を狂ったようにかけまくる。次女のお気に入りは「Dancing Queen」。サビにさしかかるや否や、
次女:♪うー ゆーきゃん だあーん ゆーきゃん じゃーあい♪
皆に迎合したくない年頃の長女は「Voulez-Vous」。
長女:♪ヴゥーレーヴゥーーーー あは
ティキッ ナウ オァリービッ あは
♪
更に二人共通のお気に入り「Mamma Mia」を加えた
3曲ばかり を
100回リピート 。・・・耳について離れん(-_-)
帰りの車中。次女が突然叫んだ。
次女:お父さん、ユニコーン!
はい? ABBA にそんな曲あったっけ? もしかして先頃復活した、あの伝説のグループをリクエスト? そんなマニアックな3歳に育てた覚えはないが。
それとも窓の外に見えた馬に角でもあったか? 暑さで幻覚でも見たとか?
次女:
お父さん!ユニコーン!! さて、真相やいかに?!
2009/04/01(水) 04:32:31 |
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