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研究費削減に対抗するたったひとつの冴えたやり方

 
 科研費3割カット、若手研究者助成公募停止などの基礎研究費削減が叫ばれる中、ピンチはチャンスとばかりにこれを逆手に取り、気を吐いている大学発ベンチャーがある。


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 3か月前に設立されたばかりのG&G保険の新商品「明日はわが身」が、発売開始直後から話題を呼んでいる。


 この保険の特徴は、グラントを取れなかった PI、つまり研究室のボスに年間100万円の研究費を保証するところにある。加入者は、加入時点でグラントを持っていない場合、グラントが取れるまでは自らの給与から月々1万円を掛け金として支払う必要がある。研究者が自腹を切ることについてはこれまでもそう珍しいことでもなく、大体天引きされてしまえば配偶者に文句を言われることも少ない。また、年間12万の掛け金で100万円が支払われるという、実質833%の還元率は非常に魅力的である(ただし最初の支払いには最低3年加入している必要があるので、1回目だけは還元率278%)。もちろん、その驚異的な還元率ゆえに、使途は純粋な研究費のみに厳しく制限され、ビール製造鍋・パロディコンドーム等の購入は禁じられている。


 科研費等政府系のグラントを持っている場合、研究費支給総額の10%を掛け金として支払う。そうでなくとも予算削減真っ最中にこのプランが受け入れられるかどうかが当初危ぶまれたものの、よく考えてみれば、毎年年度末になると余った金でろくに使えもしない最新機器を無駄に購入したりする分を、将来に備えてプールすることになり、先見の明があると自負する研究者ほど加入率が高くなっている。また、商品名への共感から、現段階では比較的研究費に余裕のある研究者の間でも、芸能界への転身を考えている一部の研究者を除いて概ね歓迎されている。

 グラント獲得に関して優秀な研究者にとっては、多く積み立てるほど還元率が下がる仕組みであるが、保険金が支払われた研究室には大口の加入者への感謝の意を表すための巡礼訪問を義務付けており、保険会社がデモで行なった

「ありがとうございます!」

を連呼されることによる水伝的効果が、苦情の出ない理由の一つと考えられている。


 三流研究者の延命手段に過ぎないとの批判もあるが、4番バッターだけを集めればいいってもんではないことは、過去のヤンキースや読売巨人軍が証明済みである。更に、なかなかグラントを取れないイケメン若手 PI を起用したCMの

「韓流ブームの次は三流ブーム」

という多少強引なキャッチフレーズが、世論に大きな影響を与える中高年女性のハートをわしづかみし、今のところ大きな批判的動きはない。



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問題も散見

 基本的には PI すなわち研究室のボスを対象にした保険だが、教授を筆頭に准教授・講師・助教など総勢4-5人の教員がいる研究室では、苦労して200万程度の科研費を申請するより楽、と、全員を名義上 PI として500万せしめようとするなど、制度を悪用する例も見られる。アメリカで長く研究していたポスドクが興したベンチャーの新商品ということもあり、日本の伝統的な大講座制を念頭に置いていなかったことによる弊害とみられる。本商品のヒットを受け、講座制廃止の機運も高まっている。

 また、この常識を超えた「公私混同」が斬新であるとの評判を集め、近々文科省・厚労省から特別推奨商品の認定を受けることが決まった。文科省では渡りに船とばかりに、200万以下の科研費を廃止する動きもあり、便乗仕分けとの批判が出ている。
 
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  1. 2011/07/15(金) 13:26:42|
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