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時には研究者のように

 
 今週の Journal Club、論文抄読会の当番は私だった。


 Journal Club で読む論文を選ぶのはなかなか骨が折れる。我々の研究にとって超重要かつエキサイティングな論文がちょうど出版されてたりすると一番楽なのだが、毎回そういう訳にもいかない。


 学術的にインパクトのある論文がないときはどうするか。そういう場合、私は別の意味でインパクトのある論文、つまり突っ込みどころ満載の怪しさ全開論文を選ぶことにしている。手抜きではない。実際問題、重要論文なら淡々と結果を紹介すれば良いが、そうでない場合、笑いを取るためには過去の関連論文も含めてじっくり読み込まなければならないし、必要以上に場を盛り上げるためにも PowerPoint のカスタムアニメーション機能をフル活用しなければならない。私はそういうことには労力を惜しまないので、決して手抜きではないことがお分かりいただけると思う。


 で、今回読んだのが、まさにそういう奴。


 まず、相当量の実験をこなしているにもかかわらず、著者が一人。レビューではない。れっきとした Research Article である。通常こういう場合、ラボ内で孤立しているシニアポスドクだとか、ボスがデータを信用してないシニアポスドクだとか、なんらかの問題があるケースをいくつか聞いたことがあるのだが、


ボス:この人、教授よ。確か60歳くらい。
 

 還暦過ぎても自分で手を動かして実験している研究者は個人的には嫌いではないが、そこそこの雑誌に論文1本出せるくらいの実験をたった一人でやられた日には、ラボメンバーからしてみれば、

「遊んでる暇があったら研究費取って来い、じじい」
「実験は私たちがやりますので、グラント申請とか論文チェックとかしていただけないでしょうか、先生」

と煙たがられていても不思議ではない。



 それから、実験の成功率が低い。平均値と共に、個々のデータを全てプロットしていて、半分成功・半分失敗、平均したら効果なし。同じ手法を使っている別の論文では、当然ながら平均しても一定の効果は出ている。

 まあ、実はこの人が正直で、他のグループが失敗例を故意に無視している可能性もなきにしもあらずだが、先に指摘した点を考慮すると、

「おじいちゃん、大丈夫?」

と聞きたくなってしまう。



 更に、予想と異なるネガティブデータが多い。予期しない結果が得られるのは研究の醍醐味ともいえるが、ここまでことごとく予想が外れていると、単に予想のし方に問題があるんじゃないか、と(-_-)



 結論も怪しい。二つの仮説AとBを立て、Aに対するポジティブデータが取れなかったのできっとBだろう、と言うのだが、正直仮説は他にも立てられる。


 例えて言えば、(あくまで想像の世界だが)自民党総裁選に立候補した東国原前宮崎県知事が夜中に公園で酔っ払って裸踊りしたため失脚、もう一人立候補していた舛添前厚生労働大臣が「総裁に最もふさわしい」と勘違いされるようなものである。




 一番の問題は、ここまで私がツッコミ倒した後、引き続いてポスドクGが担当した Progress Report がネガティブデータのオンパレードだったことか


G:いいのいいの。いざとなったら Journal of Negative Results in BioMedicine に出すから。


ボス:そのときは一人で書いてね。


 なるほど。こうやって single author の論文が出来上がるのか。
 
  1. 2009/06/27(土) 09:54:35|
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